2024/05/03

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経済

中国語データベース「中華語文知識庫」が開設

2012/02/08
データベースのサービス開始を宣言する記者会見に出席した馬総統(左から2人目)と中華文化総会の劉兆玄会長(右から2人目)。(中央社)

台湾海峡両岸が共同で構築した、両岸の中国語に関するデータベース「中華語文知識庫」は、8日からインターネット上でサービスを開始した。データベースは最新のクラウドコンピューティング技術を使って構築されインターネット上で公開、世界中で利用することができる。馬英九総統が自ら開始を宣言したデータベースは、初めての専門家が監修したオンライン上の両岸語彙データベースとなると同時に、世界で最も整備された中国語に関するデータベースでもある。

中華文化総会の劉兆玄会長は、「漢字は現在、世界で唯一残っている『視覚認知』による文字であるとともに、高い芸術性も持っている。世界における漢字の使用者が、このデータベースをプラットフォームとして『正体字(繁体字)』と『簡体字』を認識してほしい。両岸の言語の知識の結晶と歴史上の漢字芸術の粋を集め、データベースとして構築し、より優れたものを選択・使用しながら、違いを残した上で、広く受け入れられ、大部分の人が共通して使える常用漢字を生み出し、専門家の解説や指導により、漢字を使って両岸が再度『書同文(同じ文字を書く)』のできる政策を推進することができる」と指摘した。

中華語文知識庫は現在、5,000字余りの漢字と、3万語近くの語彙を収録、すべて両岸で常用される字・語彙となっている。このほか、学術用語(名詞)約5万語の両岸対照表も収録する。随時追加や修正ができ、「有機的で無限に発展できる」ことが特徴。また、一般の人が執筆した内容は、専門家による審査・監修を通じ、データベースに反映、内容を迅速にまたリアルタイムで拡充することができる。

サイト上では、語彙の検索のほか、漢字芸術の紹介、eラーニング、みんなの語彙などのメニューがあり、「両岸常用語彙辞典」、「両岸学術名詞」、「両岸小中学教科書常用学術名詞」などの内容は両岸共同で構築されているが、表示形式やアプリケーションの内容が大きく違うという。台湾側では特に両岸における、字の形や発音、字義の差異をクローズアップして比較、ユーザーは違いを一目で理解することができる。また、スマートフォンやタブレット型PC向けに、モバイルデバイス向けアプリも提供する予定だ。

このデータベースの土台となったのは、馬総統が2008年の総統選に当たり発表した政見のうち、文化政策白書において提示した「両岸共同編纂による中華大辞典」の構想。劉兆玄・前行政院長が2010年、中華文化総会会長に就任してから、最先端のクラウド技術を結集するとともに経費を調達し取り組んできた。構築には、中華文化総会を始め、資訊工業策進会、李国鼎基金会、国立故宮博物院、教育部国家教育研究院、中華電信、中文デジタル化技術推進基金会、中国大陸の中国辞書学会と高等教育出版社など両岸の協力チームが1年半をかけ取り組んだ。

中華語文知識庫のURLはhttp://chinese-linguipedia.org(中国語)。

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