2024/05/02

Taiwan Today

経済

台湾が自主開発の電動バスがフィリピンに進出

2012/02/15
台湾が開発した電動バスがフィリピンに進出。電動バス産業が世界への扉をこじ開けた。空車状態なら270キロ走行可能。電池は再利用も出来ると言う。潜在的な市場は大きく期待される。(中央社)

車王電子株式会社の投資する華徳動能科技株式会社はこのほど、フィリピン最大のバス会社、「Victory Liner,Inc.」と電動バス販売協定を交わした。これにより、国産初の電動ノンステップバスが17日、基隆港からフィリピン・マニラに向けて輸出される。フィリピンの大統領もこのバスに試乗する予定で、台湾の電動バス産業にとって、国際市場への扉が開かれたことになる。

都市部での空気の品質改善に向けて、フィリピン政府は電気自動車の普及を推進、これまでにも台湾から経済貿易会議を通して電気自動車の部品を調達してきたが、さきごろ、台湾とフィリピンの経済貿易協力に関する話し合いの中で、電気自動車の技術提携で大きな進展があった。

華徳動能では、台湾の富田電機、利佳興業と提携、大型バスに適したモーター、駆動システム、充電設備を開発した。今後はさらに、新世代のレアアースであるリチウム・イットリウム電池を導入、電動バスの最大走行距離を2倍以上に強化して、観光バスや長距離バスとしての使用にも耐えられるようするという。同社の電動バスはCO2排出量ゼロの、100%電気で走る車。走行中は静かで安定している他、加速力や登坂力は一般のディーゼルエンジンによるバスを上回るという。

華徳動能と「Victory Liner,Inc.」はフィリピンでの工場建設と電気自動車の生産に向けて共同で計画に着手。予定ではe-Bus(電動バス)の新車を年間100台、改造してのe-Bus250台、e-Jeepney(フィリピンの乗り合いタクシーの電気自動車)の新車500台、改造e-Jeepney5000台を生産することにしており、年間生産高は180億台湾元(約478億日本円)に達する見通し。

なお、同社の大型電動バスは交通部(日本の国土交通省に相当)による安全検査合格証明を初めて受けており、すでに新北市と新竹市の路線バスとして運行中。高雄市の進める「30分間生活圏」計画に合わせて、国道路線での模範走行も行うことになっている。

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