2024/05/07

Taiwan Today

経済

2011年農産物輸出額が16%成長、日本向けは12%増

2012/02/17
中国大陸向けの農産物輸出が急速に伸びている。台南市新市区の農協を視察し、同農協の李朝塘総幹事(右)から現地の農産物や関連製品の説明を受ける中国大陸の海峡両岸関係協会の鄭立中常務副会長(左)。(中央社)

行政院農業委員会(農委会)は16日、2011年の農産物輸出額が前年比16%増の46億6,000万米ドルに達し、過去10年で最高額を記録したと発表した。うち日本向けが12%増、中国大陸向けが25%増、米国向けが13%増と、主要な輸出先で軒並み成長した。

また、農家の生産額に直接関わりのある農産物33項目の輸出額は計7億6,000万米ドルで、前年比17%(1億700万米ドル)の伸びとなった。うち、コチョウランとハタ類(石斑魚)の増加幅は1,000万米ドル以上、枝豆、茶葉、スズキ類(鱸魚)、ティラピアは500万米ドル以上の伸びとなった。

なお、枝豆に関しては、日本が最大の輸出先となっている。農委会は過去数年をかけ輸出向けの専門生産エリアの設置を推進し契約栽培を奨励するとともに、農薬の安全管理体制の確立や、新品種の開発、新品種の育成者権の保護強化、見本市への出展、海外での販促活動実施による国際市場開拓支援などを進め、輸出額は前年比12.9%増の6,300万米ドルに達し、過去17年で最高となった。高雄区農業改良場によると、輸出先のうち、日本向けが90%を占め、その他米国・カナダなど18カ国に輸出されている。日本向けの冷凍枝豆の輸出額は46億3,118万日本円で、日本でのシェアは41.8%の首位となっている。

さらに、台湾海峡両岸間での直航便就航や、「農産品検疫検査協力協議」および「両岸経済協力枠組み協議(ECFA)」の締結など政策の後押しを受け、中国大陸が台湾産農産物の第2の輸出先となった。2011年の輸出額は前年比25%増と大幅に成長し、6億6,500万米ドルに上った。ECFAアーリーハーベスト(早期の実施・解決項目)による関税引き下げ対象の農産物18項目については、輸出量が前年比88%増の2万300トン、輸出額が同127%増の1億2,600万米ドルとなった。また、検疫障壁を越え、台湾の畜産加工業者5社の製品と梨が新たに輸出品目に加わった。

農委会は、昨今の中国大陸の消費市場の大規模な発展を受け、「台湾農業精品(良質の台湾農産物)」のイメージづくりをマーケティング戦略とすると同時に、CAS台湾優良農産物「CAS」マークと「吉園圃台湾安全青果マーク」の農産物を輸出の主力と定め、差別化とブランド化を通じて台湾農産物の特徴をアピール、中国大陸産と一線を画する方針を採っている。

ランキング

新着