2024/05/04

Taiwan Today

経済

医療分野と水処理分野で台日が提携覚書締結

2012/03/14
がんの放射線治療の最先端機器、陽子線治療設備。(新竹バイオメディカル・サイエンスパークのサイトより)

台湾初の陽子線によるがん治療機関「錫安生技」は14日、日本の「国際粒子線計画支援センター開設準備室(仮称)」と提携覚書を締結した。両者はがんの陽子線治療の分野で提携する方針で、台日産業協力架け橋プロジェクトの開始以降、初の医療分野での台日協力事業となる。

日本の「国際粒子線計画支援センター開設準備室」は、行政院経済建設委員会の尹啓銘主任委員が昨年、政務委員(無任所大臣に相当)として訪日し、台日産業協力架け橋プロジェクトで誘致を進めた機関。粒子線治療に関連し設備設計技術から医療技術、設備、施工監督までを手掛ける機関で、日本の石本建築事務所や米CH2M HILL社と提携関係を結んでいる。このたび中国大陸市場進出を視野に、台湾を出発点とするため、台湾で粒子線医療関連技術に取り組む。

粒子線治療(陽子線と重イオン線を用いた治療)は現在、がん治療の現場における最先端の放射線治療で、従来の放射線治療でみられた副作用や正常な組織の破壊などを抑え、治療効果をより高めている。

一方、経済部工業局は13日、国内の水処理/再利用関連産業を推進し、国際協力を強化するため、台北国際会議センターで、台日水処理/再利用産業交流会を開催した。会議では、工業局の周能傅副局長の立会いのもと、台日の業者間で提携覚書が締結された。

台日の産官学が協力した水処理/再利用産業関連業者の交流シンポジウムが台湾で行われたのは初めて。これを主導したのは、台湾の工業技術研究院と、日本の三菱総合研究所で、このほか日本から前田建設工業、シンフォニアテクノロジー、テクノフロンティア、クラリス環境、明和工業、ダイセン・メンブレン・システムズ、鴻樹生科元、台湾から民間企業18社が参加した。

会議を含む交流活動は12日と13日の2日間行われた。覚書を締結したのは、日本の「水環境ビジネス協議会(仮称)」準備グループと、台湾区環保設備工業同業公会および台湾水再生利用産業協会。

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