経済部は、イノベーション分野での国際的な結びつきを強化し新たな協力ネットワークを構築するため、フランス企業による台湾での研究開発（R&D）部門の設立、および台湾企業のフランス進出を支援する。このため、同部技術処が先ごろ、フランスOSEO（起業支援・イノベーション振興機構）と提携覚書を締結した。双方は引き続き、両国の企業による相手国市場でのR&Dなどイノベーション事業展開の支援を行う。
台湾企業はフランスでOSEOの支援を通じてR&Dセンターを設立し、R&Dの内容に応じて仏政府に対して助成や融資手続きの簡素化を求めることができるようになる。さらに、フランスで投資、企業の買収・合併、市場開拓を進めたい場合にも、OSEOを通じ適切なパートナー探しの支援を受けることができる。
OSEOは2005年にフランスの前・産業技術革新庁（AII）と前・国立研究産業化支援庁（ANVAR）、企業融資保証機構などが共同で設立したフランス経済財政産業省管轄の機関。イノベーション・研究・開発、融資、保証（担保不要）を事業の3本柱としており、フランス国内に37拠点を展開し、対仏投資庁（AFII）、および原子力庁（CEA）や全国研究庁（ANR）といった研究の役割を担う機関と密接な協力関係にある。また地方産業のPRやフランス企業の海外進出支援も行う。設立以来、科学技術分野のイノベーション計画を支援・助成、銀行に対し企業の保証を行う。2011年には310億ユーロ（約3兆2,680億日本円）の資金を調達、フランス企業8万社余りを支援し、産業の競争力向上に取り組む。
OSEOはまた、カナダ、日本、イスラエル、メキシコといった国の機関とも提携協定を結んでいる。