2024/04/29

Taiwan Today

経済

銀行口座の保有率、アジア5番目の87%

2012/04/20
台湾の成人の銀行口座保有率は87%、貯蓄率は51%と、ともに高い水準にある。(経済部投資業務処による台湾投資ポータルサイトより)

世界銀行が19日発表した最新調査によると、世界の貧困層の4人に3人が銀行口座を持っていないことが明らかになった。同調査によれば、台湾では成人の87%が銀行口座を保有し、この比率はアジアで5番目の高さだった。さらに貯蓄率も高い水準にあることが明らかになった。

世銀は2011年、世界148の経済体、約15万人を対象に「金融サービスへのアクセス(Financial Inclusion)」の現状に関する調査を行った。これによると、1日2米ドル未満で暮らす成人の75%以上が正規の金融機関を利用していなかった。世銀はこの理由について、貧しさだけでなく、口座開設に伴う費用や手続き、銀行までの距離にも関係があると指摘している。

また、口座を持っていないことは所得格差とも連動しており、発展途上国では、最も裕福な20%に属する人が正規の口座を持つ比率は、最も貧しい20%の2倍以上となっている。

アジアの多くの経済体では、成人が口座を持つ割合は高く、最も高いシンガポールで98%、日本96%、韓国93%、香港89%、台湾87%となっている。このほか、タイ73%、マレーシア66%、中国大陸64%。また、貯蓄率はシンガポールと韓国、日本がともに58%と最も高く、次いで台湾が51%。ほか、タイ48%、香港46%、マレーシア42%、中国大陸34%となっている。

さらに、世銀のまとめによると、高所得の経済体では成人の90%が正規の金融機関に口座を持っていると回答した。東アジア・太平洋地域では、成人の28%が、過去12カ月間に正規の金融機関に預金をしているが、他の途上地域は10%にとどまっている。欧州・中央アジア地域では、口座を持つ人の61%が給与振込に口座を利用し、他の途上地域では32%となっている。南アジア地域においては、正規の銀行口座を持つ人の男女格差が最も高く、男性が41%となっている一方、女性は25%。また、預金者の73%が、預金の目的を「教育や結婚など将来に備えて」と回答した。

世界銀行は金融アクセス拡大のため、総額30億米ドル以上をかけ、60カ国以上で取り組みを行っている。具体的には、各国の金融アクセス行動計画を支援し、現金自動預払機(ATM)や携帯電話など低コストのメカニズムを通じた融資、貯蓄、支払い、保健などの金融商品・サービスへのアクセス拡大を図る。

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