2024/05/04

Taiwan Today

経済

第1回「世界閩南文化フェスティバル」、28日スタート

2012/04/25
金門国家公園管理処によると、東南アジアでみられるスペアリブの薬膳スープ「肉骨茶(バクテー)」は、海外で奮闘する金門人が作った栄養補給のメニューが元になっている。写真は記者会見の様子。(中央社)

福建省南部の閩南地方を発祥とする閩南文化に焦点を当てた、初めての「世界閩南文化フェスティバル(World Min-Nan Culture Festival)」が28日から5月4日まで開催される。同フェスティバルは中華文化総会の主導のもと、台南市と桃園県、金門県、金門国家公園管理処、および国立金門大学、国立成功大学、国立台南芸術大学の共催で行われる。

閩南文化をつなぐ言語「閩南語(ミンナン語)」は、「河洛語(ホーロー語)」とも呼ばれ、古代の中国大陸の「中原(黄河中流~下流)」地域を起源とする。閩南語を含む閩南文化は、戦乱などを経て福建省南部から金門、台湾、東南アジアまで広く分布。海洋文化や海外の華僑文化をも内包し、言語のほか、宗教や建築、造船などに閩南文化ならではの特徴をみることができる。同フェスティバルでは閩南地方にルーツを持つ世界中の華人を招き、台湾特有の閩南文化に触れて欲しいとしている。

期間中には台南市の国立成功大学で、閩南文化に関する国際学術シンポジウムが開催される。マレーシアやシンガポール、インドネシア、日本の華僑界のリーダーや学術機関を招き、国内の閩南文化の研究者と対話を行う。台南芸術大学は「閩南文化映画祭・フォーラム」を開催、閩南語映画の全盛から衰退、さらに中国語と台湾語(閩南語)が混在した最近のヒット映画などについて討議する。また古い台湾語作品の上映も行う。

同フェスティバルはさらに、台南市の「鄭成功文化フェスティバル」や、台湾各地から城隍廟(道教の廟の一つ)の代表が集う金門県の「迎城隍」といったイベントと連動する。台南では、鄭成功がいかにして閩南を基点として台湾からオランダ軍を駆逐し、その後閩南地方の漢民族が大量に入植して台湾を建設していったかの過程について理解を深めたいとしている。また、金門では金門の人々が海を越えて東南アジアで奮闘し、現地で根を下ろしていった道のりについて、華僑の先人たちの歴史を振り返る。

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