2024/05/06

Taiwan Today

経済

中央研究院、台湾研究世界大会を初開催

2012/04/26
(第1回台湾研究世界大会サイトより)

中華民国(台湾)の最高学術研究機関、中央研究院は26日から28日まで、台北市内で「第1回台湾研究世界大会」を開催。過去20年来、台湾に関する研究は国内で盛んに行われる一方、海外でも1995年に北米台湾研究学会(North American Taiwan Studies Association, NATSA)が創設され、台湾について専門的な研究が続けられている他、日本やイギリス、ドイツなどでも相次いで研究団体が設立されている。

世界での台湾研究が発展しつつあることを受け、中央研究院では、台湾の各大学および海外の様々な台湾研究団体と合同で、「台湾研究世界大会(World Congress of Taiwan Studies, WCTS)」を発足させた。国内外の専門家や学者が一堂に会して、台湾研究における発見や成果を分かち合うと共に意見交換することで、将来の共同研究などの可能性を探っていくとしている。

今回の大会に招かれているのは、「北米台湾研究学会」の他、日本の「日本台湾学会(Japan Association for Taiwan Studies 1997年創設)」、イギリス・ロンドン大学東洋アフリカ研究学院の「台湾研究センター(Taiwan Studies Center 1999年創設)、「欧州台湾研究学会(European Association of Taiwan Studies 2004年創設)」、ドイツ・テュービンゲン大学の「欧州当代台湾研究センター(European Research Center on Contemporary Taiwan, ERCCT 2008年創設)」などの、世界で最も重要な台湾研究団体。また、カナダやフランス、スウェーデン、オーストラリア、ニュージーランド、日本、シンガポール、中国大陸などから170人の学者が出席する。

中央研究院の劉翠溶院士は26日、「中国大陸における台湾研究の現況」と題して講演、現在の中国大陸における台湾研究に関する出版物、長期にわたる台湾研究の論文、及び台湾の農業に関する研究を例にした、中国大陸の学者の台湾研究に対する興味の三つの面から中国大陸での台湾研究について紹介する。

27日の講演では日本の早稲田大学政治経済学術院教授で、「日本台湾学会」の理事でもある若林正丈氏を招き、作家の葉栄鐘氏の晩年の執筆活動を通して、葉氏が厳しい政治的環境の下、いかにして台湾の人の観点から歴史を記したのかについて話し合う。

3日間の会議では26回の講演、102件の論文が発表される。議題は文学、芸術、歴史、宗教、経済、社会、政治と法律、考古学、環境変化、言語、先住民族研究まで多岐にわたっている。

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