2024/05/06

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経済

米BSE感染牛問題、政府が生産地での安全管理を強化

2012/04/30

行政院農業委員会(農委会)は、米農務省が24日に米国で4例目となる牛のBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)への感染が確認されたと発表したことを受け、米国に同症例に関する詳細な資料を提供するよう求めた。これに対しヴィルサック米農務長官は27日、農委会の陳保基主任委員に文書で第一段階の調査結果を報告した。ヴィルサック長官はまた、米国在台協会(AIT)にわが国への最新情報の提供を引き続き確実に行うよう指示した。

同時に農委会は、米国でのBSE感染に関連する問題の究明と食肉の安全を確保するため、衛生署の職員を米国に派遣し、実地検査の対象を拡大、食肉の生産段階での安全管理を強化する。

米農務省からの報告によると、BSEに感染したのは2001年9月に出生した10歳7カ月乳牛で、殺処分されたのちにカリフォルニア州当局で廃棄処理待ちとなっており、人の食用には供されない。

農委会は、国民の食の安全を確保するため、衛生署と共に食肉の生産段階での管理を強化し、職員を米国に派遣してわが国に肉製品を提供する食肉工場の検査規模を拡大するほか、BSE発生国からの生きた牛や動物飼料としての肉骨粉の輸入を今後も禁止するとあらためて表明した。また、条件付きで輸入される犬・猫向け食品と動物用飼料についても、税関での管理を強化するとしている。

なお、農委会はBSEに関し、1998年から国際獣疫事務局(OIE)の基準に基づいて、サンプル検査および監視を行っているが、これまで実施した7,418件の検査ではすべて陰性だった。今後も検査・監視を続けていく方針としている。

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