2024/04/30

Taiwan Today

経済

台湾映画の中国大陸進出、昨年の経済効果は23億元に

2012/05/04
台湾映画が豊作となった昨年の大ヒット作『セデック・バレ』の魏徳聖監督は世界各地に招かれ、映画祭などに参加している。写真はアルゼンチンでの座談会に招かれた魏監督(右から2人目)。(駐アルゼンチン代表処提供、中央社)

行政院新聞局は3日、「映画産業旗艦計画実施成果」報告の中で、昨年2011年の台湾映画は質も量も充実し、オリジナリティーあふれる作品が出そろい、過去20年で最も活気に満ちあふれていたと表明した。国内でも映画を観賞する人が激増し、前年(2010年)の3.15倍となる延べ600万人が台湾映画を観賞した。興行成績も極めてよく、36作品で興行収入15億台湾元(約41億日本円)を上げた。うち、『鶏排英雄』、『あのころ、君を追いかけた』、『セデック・バレ』2部作の計4作品が興行収入1億台湾元(約2億7,400万日本円)を突破。昨年上映された映画の興行収入総額のうち、台湾映画のシェアは前年(7.31%)の2.4倍となる17.5%に達した。

新聞局によると、中国大陸との両岸経済協力枠組み協議(ECFA)締結以降、台湾映画5作品が中国大陸でも上映され、興行収入は約5億台湾元(約14億日本円)に達した。また、両岸合作で中国大陸で上映されたのは9作品、興行収入は18億台湾元(約49億日本円)に上り、ECFAが映画産業にもたらした経済効果は23億台湾元(約63億日本円)に達したと新聞局は指摘した。

行政院の陳冲院長は、「映画産業は文化・クリエイティブ産業をけん引する役割を担っている」と述べ、観賞人口と興行成績の双方でともに成果が上がっていることを評価した。一方で、今後この成果を点から面に拡大するため、華人市場やECFAの強みを生かし、映画・テレビ産業全体に人材が根付くことを目指しつつ重点的に取り組んでいく方針を示した。ただ、助成金など資金には限りがあるため、これを有効に分配するため戦略的に進めていくことが必要だと強調した。

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