高雄市はこのほど、酒類の品質を競う国際的な競技会「ブリュッセル国際ワインコンクール(Concours Mondial de Bruxelles)」で、2013年の蒸留酒部門「Concours Mondial Spirits Selection(国際蒸留酒コンクール)」の開催権を獲得した。アジアの都市としては初めて。高雄市はポルトガルで6日まで開催されていた今年の同コンクールに代表団を派遣し、20数カ国のライバルの中から蒸留酒部門の開催都市に選ばれた。
同市農業局は、「同コンクールは世界で最も権威ある酒類の競技会で、毎年1万点近くの酒が世界各国から出品される」と指摘。2013年は初めて蒸留酒とワインに部門を分けて開催、高雄市は蒸留酒部門の開催権を獲得した。同市は、国際的イベント開催で知名度を高め、農産物加工の新たな商機を開拓したいとしている。同市はライチやパイナップル、梅といった果物やハチミツなど、今後さまざまな加工品の開発が期待されている農産物の産地。
国立屏東科技大学農学部の呉明昌学部長は、農産加工業の発展で観光産業の繁栄が期待できるばかりでなく、地域全体の経済発展や生産額向上も見込めると指摘した。同市は特有の地理環境を生かし、良質の農産物を新鮮なうちに販売したり、加工品として生産したりするだけでなく、ユニークな酒類の開発も可能だという。