2024/05/09

Taiwan Today

経済

ECFA締結が投資と雇用を促進

2012/05/09
台湾海峡両岸双方の窓口機関による交渉で結ばれたECFAアーリーハーベストによる関税減免効果や雇用での効果が徐々に顕在化。写真は昨年10月、中国大陸の天津で行われた両岸窓口機関7度目のトップ会談の様子。(中央社ニュースサイトより)

経済部国際貿易局は8日、ECFA(台湾海峡両岸経済協力枠組み協議)締結後の中華民国(台湾)の投資と雇用状況について発表。経済部投資業務処の統計によると、2012年1月から3月までに海外から引き付けた投資は24億2600万ドルで、今年の目標金額の24.3%を達成。昨年の実績は年間で95億3200万ドルで、2万3938人の新たな雇用につながった。海外からの投資はアメリカと日本の企業が件数、金額とも大半を占めた。

今年1月から3月までに、海外で活動する台湾企業が台湾に対して行った「Uターン投資」は20件。金額は145億台湾元(約394億日本円)で、年間目標の29%を達成。

行政院主計総処の統計によると、総合的に見て、ECFAのアーリーハーベスト(早期収穫リスト:関税引き下げや規制緩和を先行実施する品目)に組み込まれた産業の被雇用者数とその成長率は、製造業全体のレベルを上回っている。化学材料製造業の被雇用者数成長率は5.56%、石油及び石炭製品製造業の成長率は4.26%、卑金属は4.26%、その他の交通機関(自動二輪、自転車など)製造業が3.99%、機械設備製造業が3.98%成長するなど、製造業全体の2.37%を上回る。

2011年1月から2012年3月までにECFAアーリーハーベストによって減免された関税は約2億2500万ドルで、そのうち2011年に節約できた関税が1億2300万ドル。2012年第1四半期は1億200万ドルで、すでに2011年の関税減免効果の83%を達成。このペースで効果が拡大するならば、第2四半期初期で昨年1年のレベルを超える。

また、今年、関税減免は第2段階に入り、アーリーハーベストにおける品目の94.5%はゼロ関税になった。台湾、中国大陸、香港の3ヶ所の協議により、香港における中継貿易の手続きが簡便になったこともあり、企業がECFAのための原産地証明を申請し、優遇関税の適用を受けようとする意欲が高まっている。ECFAアーリーハーベストの第2段階の関税減免による経済効果は徐々に顕在化している。

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