行政院農業委員会（農委会）の陳保基主任委員は28日、30～31日にかけてロシアのカザンで開催されるアジア太平洋経済協力（APEC）食料安全保障担当大臣会合に出席するため、代表団を率いて出発した。今回は「いかにAPEC経済体の食料安全保障を確保するか」、「現在のAPEC地域における食料安全保障の課題・解決策と展望」をテーマに話し合い、対応策を検討する。
わが国は2010年の「APEC食料安全保障新潟宣言」において、食料安全保障に関する行動計画のうち「食料危機に備えた地域の食料備蓄メカニズム」、「ポストハーベストの取扱い」、「気候変動による影響に適応する潅漑技術」、「持続可能な食料生産技術」、「地域特産の野菜の市場拡大」、「地滑り軽減のための技術」といった6項目を提案した。陳主任委員は、今回の会議で計画の各項目の進展を説明する。
このほか、近年におけるわが国の農業生産力の向上や農業投資の促進、食品のサプライチェーンにおける損失とコストの低減、食料安全保障の推進、社会的弱者に対する食料供給の確保、不法な漁獲と貿易の撲滅など食料安全保障に関する対応措置の具体的な成果について各国と交流する。さらに、わが国が提案する「食料危機に備えた緊急食料備蓄メカニズム」計画の内容を説明し、アジア太平洋地域の食料安全保障を促進するため各国の支持を求める。