2024/05/01

Taiwan Today

経済

馬総統、経済発展に向けて意識の転換を強調

2012/06/26
馬英九総統は、台湾の経済を発展させるために従来の考え方やモデルを調整する必要性を訴えた。(中央社)

馬英九総統は25日午前、台湾の大手日刊紙「聯合報」による、「カギとなる2年-台湾経済の道を開く」サミットに出席。馬総統はあいさつの中で、台湾が克服せねばならない課題について説明した。

馬総統は、第一の課題として「経済の孤立化」を挙げ、アジアの経済統合がトレンドとなる中、中華民国(台湾)は他の国・地域に大きく遅れを取っていると危機感をあらわにした。また、第二の課題は「産業構造の調整」。第三の課題は「人材の需給アンバランス」だとして、人材の育成、確保、招聘の重要性を強調した。

馬総統は、これらの課題に向けて政府がすでに打ち出している対応策について、「効率主導」から「開放と革新」へ、「国内総生産(GDP)」から「国民総幸福量(Gross National Happiness,GNH)」へという、考え方の転換を指摘。馬総統はまた、「ハードパワー」から、「ソフトパワー」や「巧妙な力」へと国力を拡大して、健康で持続可能な生活と制度、助け合いを重視した社会を実現する必要性にも言及した。経済と貿易の発展モデルでは、従来の「自力での推進」から、「戦略的な連携」へと調整していく方針を示した。

一方、この会合の閉幕式であいさつした陳冲行政院長は、「Elaborate(入念な計画)、Cooperation(協力)、 Foresight(先見性)、Achievement(成果)」の「ECFA」の概念で課題に取り組み、「黄金の十年」を実現していくと述べた。「ECFA」は、「台湾海峡両岸経済協力枠組み協議」を指すが、陳行政院長はもう一つの「ECFA」を提示したことになる。「黄金の十年」は馬総統が昨年打ち出した国家ビジョン。

陳行政院長は、「新ECFA」におけるElaborateは入念な計画を、Cooperationは政府と各省庁の横方向の協力、官民の協力、政府と立法院の協力を象徴すると説明。Foresightは課題に向き合う際、目先だけでなく、少なくとも10年もしくは25年先を見据えなければならないこと、そして、Achievementは将来の成果に期待することを示していると話した。

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