2024/05/05

Taiwan Today

経済

2012年のGDP成長率予測、中央研究院が1.94%に下方修正

2012/07/19
中央研究院は、今年通年の実質GDP成長率見通しを1.94%に下方修正。(中央社)

中央研究院は18日、今年通年の実質GDP(国内総生産)の成長率見通しを1.94%に下方修正した。昨年末の予測値3.81%からの大幅な下方修正で、2%以下を提示したのは同研究院が初めて。同研究院経済研究所によると、下方修正の主因は、国際貿易と世界経済の先行きが不透明感により、動きに活発さが失われ、リスクが高まっていることにある。

同経済研究所は、上半期は欧州債務危機といった外部の懸念材料がくすぶり続け、国内では電気料金・ガソリン代引き上げで民間の消費意欲が減退、また証券取引所得税の導入可否といった不確定な課題が加わり、下半期の景気を人々が悲観的にみる向きもあると指摘した。

このため、世界景気がこれ以上悪化すれば、台湾のGDP成長率は50%の確率で1.24%にまで落ち込み、各国の経済回復が好転すれば、50%の確率で最大2.92%に押し上げられると経済研究所は説明した。

なお、民間消費については、今年の実質成長率は2.10%と予測、昨年末の2.72%から0.62ポイント下方修正した。民間投資の実質成長率はマイナス0.50%と微減、固定資本形成の伸び率はマイナス2.13%に落ち込むとの予測だ。また、商品・サービス貿易における輸出成長率は0.87%で、輸入成長率はマイナス1.06%と減少する可能性を指摘した。失業率は通年平均で4.18%と予測している。

消費者物価指数の年上昇率は1.80%と、2%以内に抑制できるとの見通しだが、第3、第4四半期は前年同期比で2%を上回り、それぞれ2.07%、2.18%の予測だ。卸売物価指数の年上昇率は0.67%。通貨供給量(マネーサプライ)は、M1B(狭義、現金通貨と預金通貨)が4.28%、M2(広義、現金通貨、預金通貨、定期預金など準通貨の合計)が5.01%の予測となっている。

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