文化部は19日、国の文化政策の基本方針について議論する「文化国是フォーラム」の第1段階第5回の会合を開催した。今回は「韓流、陸流、華流、台流―台湾映像作品の国際ネットワークをいかに構築するか」をテーマに討議が行われた。
文化部の龍応台部長は、台湾の閩南語（中国大陸の福建省南部の方言※）文化はその創造面において十分に成熟しているが、国際的な認知度が高いとはいえない現状を、「豊かな水をたたえているが、いまだあふれ出して来ない」と例えた。台湾は閩南語作品の創作基地として、閩南語の音楽から映画、テレビ番組までを、台湾や中国大陸の福建省のみならず、世界市場に送り出すことを目標とすべきとの認識を龍部長は示した。
龍部長はさらに、創造性と人材のレベルの高さが台湾の強みであるとともに、民主的で自由な創作環境こそ文化にとって最も大切にすべき土壌となっていると述べた。また、多くの人が期待を寄せる文化クリエイティブ産業のサプライチェーン整備については、「国際的な競争力の向上と、東南アジアや北東アジア、世界の閩南語市場の開拓に向け、引き続き第2段階の国是フォーラムを開催し、各ジャンルについて踏み込んだ話し合いを持ち、産業の発展に有利な環境を構築していく」との方針を示した。
※閩南語は現在、台湾のほか、中国大陸の福建省南部、シンガポール、マレーシア、東南アジアなどの華僑社会を中心に広く使われている。台湾では「台湾語」とも呼ばれる。