2024/04/30

Taiwan Today

経済

工業技術研究院とCSC、低温廃熱リサイクル技術を発表

2012/10/02
工業技術研究院が開発した低温廃熱をリサイクルする「TEMM」技術は、米国のR&Dマガジン社の「R&D 100 Award」を受賞。(2012台湾ナノテク見本市サイトより)

工業技術研究院と中国鋼鉄(CSC)は9月28日、「TEMM(Thermoelctric Material and Module Technology)熱電材料およびモジュール技術」を発表した。これは、CSCの摂氏300度以下の低温廃熱をリサイクルし、年間1,728キロワット時(KWh)の発電量を実現できるという技術。これにより、現場の作業環境も摂氏50度から30度に引き下げることができるという。CSCは今後、これを全面的に採用することで、年間95ギガカロリーの廃熱削減と、発電量1億1,000万KWhを見込む。これを二酸化炭素(CO2)排出量に換算すると14万トン、大安森林公園185個分に相当する。

TEMM技術は、低温廃熱の有効利用のため開発された中小型のシステムで、モジュールの上下両端の温度差を利用して発電する。摂氏300度を下回る低温廃熱の回収に適用でき、コージェネレーション(熱電併給)や余熱利用といった仕組みと相互補完することもできる。規模はmW(ミリワット)、W(ワット)、KW(キロワット)のそれぞれに対応し、柔軟性が高い。騒音ゼロ、保守費用も低く、安全で信頼性が高いのが特徴で、分散型電源の形態に適している。天候の影響を受けずに1日24時間稼動できるのも長所。これまでCSCのほか、セメント工場や石油化学工場でもテスト運用を行っている。この技術は、経済部技術処科学技術プロジェクトの支援を受けて研究・開発され、今年7月には米国のR&Dマガジン社による、過去1年間に実用化された最も優秀な製品・技術を100件選出し表彰する「R&D 100 Award」を受賞した。

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