2024/05/08

Taiwan Today

経済

初の国産人工衛星用コンピューター、2015年打ち上げへ

2012/11/28
国家実験研究院ではフォルモサット5に搭載するコンピューターの原型を公開。(国家実験研究院サイトより)

福爾摩沙衛星5号(フォルモサット5)は中華民国(台湾)が自主開発した初の光学地球観測衛星。財団法人国家実験研究院宇宙センターと国防部軍備局中山科学研究院はこのほど、自主設計による、フォルモサット5搭載用コンピューターを完成させた。費やした時間は2年足らず。フォルモサット5の打ち上げは2015年の予定。同コンピューター開発の成果は、台湾が自前の宇宙科学技術を身につけるという目標に向けての新たなマイルストーンだとされている。

フォルモサット5は、地上に対する解析度がパンクロマティック(白黒)で2メートル、マルチスペクトル(カラー)で4メートルの光学地球観測衛星。重量約525キロで、720キロの高度で太陽同期軌道を通り、軌道周期は二日。フォルモサット5用のコンピューターは、大量のデータに対応できる人工衛星、高精度な指向性を必要とする観測衛星、六つの実験機器を搭載する人工衛星のニーズを満たせるよう設計されている。ソフトウェアの書き換え機能も持ち、衛星が打ち上げられてからも必要な飛行ソフトなどの更新が可能。寿命は5年から7年。

国家実験研究院宇宙センターでは今後も技術を高めていく。現在進めるフォルモサット7計画でもこの衛星用コンピューターの枠組みによる設計を採用する他、重量と体積を40%減らし、電力消費も30%以上節約、コンピューターの寿命を最低7年とするなど更なる改善を図り、200キロまでの小型衛星市場のニーズを満たすという目標を達成する。

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