行政院国家科学委員会は30日、世界で初めてクローンのミニブタの生成に成功したことを明らかにした。国立中興大学動物科学科生殖生物学研究室と、中山医学大学、東海大学、動物科技研究所の混成チームによる研究で、新たな胚複製技術「卵母細胞二分割クローニング技術（Oocyte bisection cloning technology、OBCT）」の改良に成功したことによるもの。うち1頭は、次世代の交配に成功しており、すでに技術が成熟していることが示されたと国科会は説明している。
中興大学動物科学科の朱志成・特別教授によると、今回の研究成果の画期的な点は、質がふぞろいな処理場のブタの卵巣（卵母細胞）を使い、安価で簡単な解剖顕微鏡と細胞融合装置により、手作業でミニブタやその他の産業動物（遺伝子組み換え動物を含む）のクローン生成ができることだという。基本的な機器・設備のコストはこれまでの6分の1、人手も3分の1に減らせるため、収入が多くない農家でもこの技術を使うことができる。