2024/05/07

Taiwan Today

経済

両岸サービス貿易協議と国内法で不公平な競争防止:経済部

2013/12/09

経済部(日本の経産省に相当)は6日、台湾海峡両岸サービス協議(協定)について説明。それによると、同協議と中華民国(台湾)の国内法はいずれも不公平な競争(独占、カルテル)に対して規制を設けている。また、現行法規では、中国大陸資本の対台湾投資が経済、社会、文化に不当な影響を与える、もしくは国家の安全を脅かす場合、主務機関の判断により国内の関連法規を用いて投資を禁止することが可能。投資後に規定に違反した場合にも、台湾からの資本引き揚げを要求できる。

また、中国大陸資本の対台湾投資により、市場独占の事態が発生した場合、同部は公平交易委員会(日本の公正取引委員会に相当)と共に、「公平交易法」及び「中国大陸地区人民来台投資許可条例」の規定に従って処理することになる。さらに、両岸サービス貿易協議が実施されて以降、中国大陸資本の対台湾投資が台湾の業者に実質的なマイナスの影響をもたらした場合、同協議第8条に則って中国大陸側と話し合い、解決を図ることになる。

両岸サービス貿易協議による市場開放が台湾の小売市場に打撃を与える可能性について経済部は、同部投資審議委員会が2009年6月30日に、中国大陸資本の台湾での投資を禁ずる事業項目、並びに市場開放しない特定の事業項目を発表した際、流通サービス業は市場開放したと説明。

今年6月末までで、中国大陸資本が台湾での卸小売業に投資したのは215件、投資金額は約1億407万米ドルなのに対し、台湾の業者が中国大陸での卸小売業に投資したのは2664件、投資金額は約74億1642万米ドルだとのことで、台湾の業者が中国大陸に投資しているケースの方が多い。このため同部は、同協議実施後も台湾の関連業者の市場規模に対する影響はそれほど大きくはならないと予想した。

同部は、両岸サービス貿易協議の最も重要な狙いは、サービス業の輸出原動力の強化、経済統合への参与と中国大陸資本の投資誘致だとし、そのうち中国大陸資本の対台湾投資の部分については政府が厳格に監視し、管理メカニズムを通じて台湾の産業に打撃を与えないよう努めていく考えを強調した。

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