第10回台湾・カナダ経済諮問会議が8日、台湾北部の台北市内で行われた。経済部の卓士昭次長（経済産業省事務次官に相当）と、カナダのアジア関係を主管する外務・国際貿易省次官補がともに主席交渉官を務めた。カナダ側からは通商分野を担う連邦政府代表団も会議に出席、双方の貿易経済に関する重要な議題について討論と意見交換を行った。
今回の諮問会議では、台湾とカナダの双方が今後、エネルギー、医薬品、教育、デジタルコンテンツ、文化産業などの分野で交流や協力を強化していくことで合意した。
台湾側は今回の諮問会議を通じ、カナダに対しカナダの一般特恵関税（GPT）改正案と、カナダが台湾の業者に課している炭素鋼製突き合わせ溶接式管継手への反ダンピング関税への関心を示した。同時に、現在台湾は43カ国と、「物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約」を交わし、13種類の通関手帳を使用しているが、台湾の業者により利便性の高い貿易環境を整えるために、手帳の様式を改正し、台湾との条約締結国との間で使用する手帳を共通のものとし、すべての締約国との間で使えるようにしたいとカナダに申し入れた。
経済部国際貿易局によると、2013年の台湾とカナダとの貿易総額は39億米ドルで、カナダにとって台湾は貿易パートナーとして世界11番目、アジア4番目となっている。台湾にとりカナダは24番目の貿易パートナー。カナダへの主な輸出品目は、電機製品、機械製品、自動車とその部品、主な輸入品目は鉱物燃料、鉱石、ニッケル製品となっている。