2024/05/08

Taiwan Today

経済

溶接炭素鋼管へのカナダの反ダンピング税、WTOに諮問請求

2014/06/30
台湾製の溶接炭素鋼鋼管への反ダンピング税に関しては、4月に行なわれた第10回台湾・カナダ経済諮問会議でも、経済部が関心を寄せていることをカナダに伝えた。(経済部サイトより)

経済部(日本の経済産業省に相当)は25日、カナダが台湾に対して採った溶接炭素鋼鋼管の不当廉売関税(ダンピング防止税、反ダンピング税)に関する諮問請求書を提出した。これは、世界貿易機関(WTO)の紛争解決に係る規則及び手続に関する了解(紛争解決了解、DSU)の規定にのっとり、カナダおよびWTOの紛争解決機関に送られ、WTOは整理番号DS 482号として正式にこれを受理した。

本件は、カナダ政府が2012年5月、中華民国(台湾)など計7カ国の溶接炭素鋼鋼管に対してダンピング(不当廉売)調査を行い、同年12月には反ダンピング税の課税を決定したことが発端。経済部によると、台湾企業2社のダンピング・マージン(正常価格とダンピング価格の差額)は2%を下回るため、WTOのアンチ・ダンピング協定によれば直ちに調査を止め、反ダンピング税を撤廃しなければならないにもかかわらず、カナダはこれを行なわなかった。また、カナダはアンチ・ダンピング協定における反ダンピング税の課税方法の規定を遵守せず、第3国の高い税率を一方的に台湾企業に課したことで、業者の損失を招いたと経済部は説明している。

統計によれば、台湾からカナダへの溶接炭素鋼管の輸出額は2011年には1,900万米ドルだったが、2012年には1,100万米ドルに縮小、さらに2013年は500万米ドル余りに大きく減少した。

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