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中央研究院、ナノ技術でがん細胞抽出をより簡便に

2015/01/13
中央研究院が、血液検査で循環腫瘍細胞を抽出するシステムの開発に成功。進行性や転移がんの診断への貢献が期待される。(中央社)

中央研究院はこのほど、温度応答性ナノワイヤを基幹デバイスとし、循環腫瘍細胞の抽出システムを開発したと発表した。同システムはがん患者の血液サンプルから効果的かつ簡便にがん細胞を取り出すことが出来、その後の細胞培養や遺伝子の突然変異の分析に有効だという。この研究成果は2014年12月13日に、アメリカ化学会の刊行物「ACS Nano」に掲載された。

この研究は中央研究院化学研究所の尤嘯華副研究員、米国カリフォルニア大学ロサンゼルス校の分子薬理学部の曽憲栄教授、及び日本の理化学研究所によって組織された研究チームが共同で行った。

医師ががんの診断を行なう場合、細胞学や病理学検査の協力が必要で、従来の侵襲的検査は患者の身体にとって比較的大きな負担となる。しかし、血液中の循環腫瘍細胞を分析するのは非侵襲的検査でこの欠点が無い。

循環腫瘍細胞(circulating tumor cells, CTCs)とは、原発性腫瘍もしくは転移性腫瘍から離れ、血液循環系統に入り込むがん細胞のこと。

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