2024/05/05

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膵がん細胞に作用する抗体、中研院と台大病院が作成に成功

2015/03/11
中央研究院と、国立台湾大学医学部付属病院の遺伝子研究チームはこのほど、膵臓がんのがん細胞の表面に作用するIL-17RB抗体を作り出すことに成功。(中央研究院遺伝子研究センターのニュースリリースより)

中華民国(台湾)の最高学術研究機関、中央研究院と、国立台湾大学医学部付属病院のメンバーから成る遺伝子研究チームはこのほど、膵臓(すいぞう)がんのがん細胞の表面に作用するIL-17RB抗体を作り出すことに成功し、またこの抗体が膵臓がんの転移を緩和することを立証した。これは遺伝子研究センターの特別研究員で、私立中国医薬大学の学長を務める李文華院士(中華民国の最高学位)が率いた画期的な研究の成果であり、膵臓がんの新薬や治療法の開発に貢献することが期待される。

李院士は、膵臓がんのがん細胞は他の腫瘍細胞よりも転移する力が強く、より不安定なため、今回膵臓がんのがん細胞の拡散メカニズムを見極め抗体の作成に成功したのは、研究チーム全体の協力により得られた貴重な成果であると述べた。

李院士は遺伝子調節によるがん治療を専門としており、Rb遺伝子が人類の腫瘍を抑制することを世界で初めて発見した。なお、李院士が研究開発した乳がん治療用の新薬は、先ごろから臨床試験の段階に進んでいる。

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