アジアインフラ投資銀行(AIIB)設立に向けての第5回首席交渉官会合は今年5月20日から22日までシンガポールで行われ、各方は同銀行設立協定で合意に達し、協定条文を承認、6月29日には中国大陸の北京で同協定の調印式が行なわれた。
AIIB設立協定の規定によると、創設メンバーが協定に署名する期限は今年12月31日で、AIIBは早ければ今年年末にも運営がスタートする。同協定の規定によれば、AIIB会員資格は国際復興開発銀行及びアジア開発銀行のメンバーにも開放されており、中華民国(台湾)はアジア開発銀行のメンバーとしてAIIBへの参加申請を行なうことにしている。財政部(日本の財務省に相当)はAIIBの臨時事務局と連絡を保ち、新メンバーへの審査手続きと参加申請の方式、及びそのタイムスケジュールの把握に努める。
新メンバーの参加申請に対する審査はAIIB設立後になると見られることから、財政部は参加申請に向けて、AIIB設立協定の発効日がいつになるかを注視していく。参加するにあたっての名称は、各方共に受け入れ可能な「中華台北(Chinese Taipei)」を最低ラインとする。