中国大陸の生産能力拡大で、世界の鉄鋼市場は供給過剰に。価格が低迷し、生産額の減少を引き起こしている。（科技部サイトより）
中国大陸の鉄鋼生産能力が高まったことで、世界の鉄鋼市場は明らかな供給過剰となり、鉄鋼価格が低迷。低価格な製品があふれる状況はアジア太平洋地域が最も深刻になっている。このため、台湾における今年1月から5月までの鉄鋼生産額は前年比で1割近い減少に。
台湾の今年上半期（1月から6月まで）の鉄鋼輸出金額は43億米ドルで、前年同期比で19.4％のマイナスに。主な輸出先は中国大陸が最大で13.7％を占めた。次いで米国の12.8％、日本の6.7％。しかし、中国大陸向け輸出は前年比で17.7％減少している。主な原因は、中国大陸が昨年7月31日から輸入鋼材に関税及び輸入増値税を課すようになったこと。日本向け輸出は円安によって24.3％減少した。
上半期の鉄鋼輸入金額は42億米ドルで、前年同期比17.2％のマイナス。日本からの輸入が30.7％を占めてトップ。中国大陸からの輸入は25.4％で二位、ロシアからが三位。米国からは四位で、アジアにおける激しい競争の影響で、そのシェアは2011年の14.5％から7.3％に減った。