2024/05/06

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台湾の農業は5千年前から!台南の遺跡で発見

2015/08/12
台南サイエンスパークから発見された台湾最古となる5000年前の米。台湾で最初に作られた米という可能性もある。(中央社)

台湾南部、台南市の台南サイエンスパークの開発中に大量の新石器時代の遺跡が発見され、1996年から発掘を開始、15年の月日を費やして、34か所の遺跡を発掘した。出土品には、米、アワ、その他の動植物などがあり、しかも、出土品の整理から米粒の大きさはほぼ同じことがわかった。これは、今までに台湾で発見された遺跡の中で、最も古い農業の痕跡で、当時すでに種の選別、育種技術があったことがうかがえる。

中華民国(台湾)の最高学術研究機関、中央研究院(中研院)院士の臧振華博士が率いる考古学グループが発掘・保護を行っている、台南サイエンスパークの遺跡は今から5,000年前から300年前までのものと幅広く、10の考古学上の時代にまたがっている。考古学研究に費やした時間、人力、発掘面積、出土品の数量は台湾の考古学界で1位といえる。

臧博士によると、過去の考古学研究で、台湾は旧石器時代に農業を行っていた痕跡が全く発見されていない。このような旧石器時代が長く続いていた。しかし、台南サイエンスパークの遺跡から米やアワが出土されたことは、5,000年前のオーストロネシア語族が既に農業を行っていたことを示している。これは、台湾の農業文化の起源、発展、そして変遷をさらに理解するのに非常に意義深いことだ。

なお、台南サイエンスパークの遺跡からは、集落、陶器、鉄器なども発見されている。集落の形態や生活様式から分析して、オーストロネシア語族が中国大陸の珠江デルタからやって来た可能性を示しており、これは同遺跡考古学研究が提供する重要な手掛かりとなっている。

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