2024/04/28

Taiwan Today

経済

伝統文化を守ろう、先住民族・サオ族の歌と踊りを伝承

2015/08/25
伝承の危機にさらされているサオ族の文化を守るため、南投県は伊達邵地区の「逐鹿市集」でサオ族の伝統的な歌や踊りを紹介している。(原住民族委員会サイトより)

台湾の先住民族、サオ族は人口が少なく、代々伝わる祭儀や言語、文化がますます貴重なものとなっている。伝承の危機にさらされているサオ族の文化を守るため、台湾中部、南投県文化局はサオ族が分布する伊達邵地区で「逐鹿市集」と名付けた会場を準備し、訪れる人々がサオ族の伝統的な歌や踊りを体験できるようにしている。サオ族は毎年旧暦8月(今年は9月13日から10月12日まで)に祖霊祭を行う。祭では「祖霊籃」と呼ばれるカゴに代々伝わる伝統衣装を入れ、「先生媽」という女祭司が先祖の霊に家族の様子を告げ、加護を願う祈りを朗詠する。

同県文化局の林栄森局長は、同局では毎年、杵で奏でる「杵音」の伝承や歌謡の語り伝え、口承文学、祭儀のまじないの言葉などの伝承と採録に取り組み、存続の危機にさらされたサオ族の文化の保存を目指している。中でも、サオ語の教育と祖霊祭の伝承を特に重視している。サオ族の文化の強い遺伝子を残そうと、今後もサオ族の無形文化財の保存と整理に努め、展示や出版、研修、講座などを通じてサオ族の文化の特色とその価値をより多くの人々に伝えていきたいとしている。

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