2024/04/30

Taiwan Today

経済

恒春の「搶孤王」、ベテランが8度目の優勝

2015/09/10
今年の「恒春国際竪孤棚大賽」で優勝した陳進興さん。(自由時報より)

優勝賞金30万台湾元(約110万日本円)にのぼる「恒春国際竪孤棚大賽」で、8月28日夜11時、蘇震清立法委員(国会議員)のサービス処によるチームが優勝。「恒春国際竪孤棚大賽」は台湾南部・屏東県の恒春鎮で行なわれる、地上23メートルに設けられた棚まで牛の油が塗られた柱をよじ登り、その上に設置された旗を奪う競技。

優勝チームで最上部の旗を取る役目を務めた40歳の陳進興さんは8度目の優勝。7度は恒春での「竪孤棚」、1度は北東部・宜蘭県頭城鎮における「搶孤」での優勝。「搶孤」は「竪孤棚」とほぼ同じ形式の競技。

陳さんは、小さい時から背が高く痩せていて敏捷だったため、20歳前後で「竪孤棚」に参加するようになった時から最上部の旗を取る役となり、初参加でいきなり準優勝したという。年を重ねて体力が衰え、今では後継者の育成にも力を入れている。陳さんは、恒春の「竪孤棚」か、難度がやや高い頭城の「搶孤」かにかかわらず、攻略に最も重要なのは旺盛な体力で、次いで重要なのはよじ登る際の、柱に布を巻く技術だと説明している。そしてさらに重要なこととして、「中元節」であの世から戻ってくる霊を慰めることから生まれた活動なので、大会前にそうした霊をしっかりと拝むことを挙げた。また、旗を取ったら牛の油を顔に塗り、禁忌に触れないようにすることも大切だという。

年に一度の「竪孤棚」は今年断続的な雨に見舞われた。このため28日の夜9時半に始まると、柱に塗られた牛の油が水分を含んで競技をさらに難しくした。しかし、陳進興さん率いる蘇立法委員サービス処チームは15分も費やさずに第一段階の赤い布を取ることに成功、第二段階は最初、陳進興さんと一昨年優勝した肖狼チームがどちらも譲らない展開となった。陳進興さんは相手が迫ってくるのを見ると、独特の布の使い方で重要な位置を確保、安全に縄をかけて優勝した。

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