国際的な情報サービス企業であるトムソン・ロイター社はこのほど、世界でのイノベーションの現況報告を発表した。それによると、世界の十大半導体イノベーション企業のうち4社が中国大陸の企業で、中国大陸は世界で最も多くの企業がランクインした地域となった。台湾からは唯一、TSMC（台湾積体電路製造）がランクインした。
トムソン・ロイター社が行なった調査によると、2015年の世界における特許総件数は前年比で13.7％増加。そのうち医療器材産業での特許件数の増加が最も目立ち、増加率は27％に達した。家電産業は21％、航空宇宙産業と国防産業は15％増加した。また、天然ガス・石油産業は14％、情報通信技術産業は13％増えた。
トムソン・ロイター社によれば、アジアにおけるスマートなメディア分野のイノベーション企業上位10社では6社が日本の企業。中国大陸の企業は2社で韓国は1社。台湾からはホンハイ（鴻海）精密工業が入った。
世界の十大半導体イノベーション企業は中国大陸から4社、韓国から3社、米国と日本から各1社が選ばれた。台湾からはTSMCがランクイン。TSMCはまた、アジアにおける半導体の材料及び製造プロセスでのイノベーション企業の上位10位に入っている。
トムソン・ロイター社がまとめた、半導体分野における科学研究機関の論文発表件数ランキングでは、中国大陸・北京の中国科学院大学が2005年から2015年までに7,121件の論文を発表しており、トップになっている。中華民国（台湾）の国立交通大学（台湾北部・新竹市）は1,504件で世界9位だった。また、国立成功大学（台湾南部・台南市）は2005年から2015年までに、家電に関する論文を53件発表しており、家電分野の科学研究機関としての発表件数は世界で3位だった。