2024/05/02

Taiwan Today

経済

台湾証券取引所、ASEANからの上場誘致ではインドネシアがターゲット

2016/06/07
台湾証券取引所は海外で展開する台湾企業の台湾での上場誘致に努める中で、インドネシアをターゲットにしていく方針。写真はインドネシアで行なわれた食品展に参加する台湾企業。(中央社)

台湾証券取引所は海外で展開する優れた台湾企業の台湾での株式上場誘致に積極的に取り組んでいる。対象は中国大陸での台湾企業の他、近年はASEAN(東南アジア諸国連合)にも力を入れており、このほど、「人口ボーナス」で成長が著しいインドネシアもターゲットに誘致活動を強化することにした。

ASEANからの誘致ではすでに、「F-百達」(シンガポール)、「F-豊祥」(ベトナム)、「F-泰鼎」(タイ)などの台湾での上場が実現。ASEAN市場の開発で初歩的な成果が出ていることが示されており、今後はより積極的に、インドネシア、マレーシア、ミャンマー、カンボジアなどで展開する、潜在力ある台湾企業の株式上場を働きかけていく。

台湾証券取引所では、インドネシアの人口は2億5,000万人を超え、ASEAN諸国で「人口ボーナス」が最も大きな国であるばかりでなく、世界でも四番目に多い人口を有する国だと指摘、また経済成長も初期段階にあるため、台湾の企業にとって大きな可能性を秘めているとしている。同取引所は先ごろインドネシアを訪問して上場誘致の説明会や現地の台湾企業を対象とした表敬訪問を実施。また、滞在期間中、インドネシアの首都ジャカルタで「台湾資本市場説明会」を開催し、現地の台湾企業による団体から前向きな反応を得た。

台湾証券取引所の簡立忠副総経理(副社長)は、「ASEAN経済共同体(AEC)」が正式に発足し、資金、モノ、人が結集する中、ASEANにおける台湾企業は証券取引所が海外で展開する台湾企業のUターン上場を推進する重要なターゲットになっていると説明、特にこうした企業が使用する原材料や設備のサプライヤーの多くは台湾にあることから、ASEANにおける台湾企業のUターン上場を推進し、経営拡大に協力することは、台湾の産業バリューチェーンを拡げることに等しく、台湾全体の産業の輸出拡大につながると期待した。

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