2024/05/04

Taiwan Today

文化・社会

誠品書店、創業者の呉清友氏が逝去

2017/07/19
大型書店チェーンの誠品書店を中核とする誠品グループの創業者、呉清友董事長(会長)が18日夜、68歳で逝去した。(中央社)
大型書店チェーンの誠品書店(eslite)を中核とする誠品グループの創業者、呉清友董事長(会長)が18日夜、心臓病の持病により、68歳で逝去した。
 
誠品書店は、2004年に『TIME』誌アジア版が発表した「アジアで最も優れた書店」に選ばれたほか、2011年には経済部(日本の経済産業省に相当)が主催する「台湾百大ブランド」文創服務類別(クリエイティブ・カルチャー分野)にも選出された。また2015年には、24時間営業の誠品書店敦南店が米ケーブルテレビCNNの「Worlds coolest bookstores(世界で最もカッコいい書店)」に選ばれた。誠品書店は20日に、自社ブランドの28年に及ぶ歴史と呉清友董事長の半生を描いた新刊書『誠品時光』を発売する予定になっていた。
 
台湾が世界に誇るコンテンポラリー・ダンス・カンパニー「雲門舞集(クラウド・ゲート)」を創立した林懐民氏は19日、呉董事長の死を惜しむと共に、「誠品書店は私たちの読書習慣や生活、ひいては自分自身への考え方まで変えてくれた。台湾の偉大な文化人がこの世を去った」として、深い悲しみを表した。呉清友董事長は生前、誠品書店の立ち上げは、「林懐民氏の影響を強く受けたもの」と話していた。
 
台湾北部・台北市の柯文哲市長は19日早朝、記者の取材に対し、誠品書店が台湾のクリエイティブ・カルチャー産業の発展に与えた影響は計り知れないと述べ、哀悼の意を示した。誠品書店は今月15日、台北メトロ(MRT)中山駅から双連駅に至る地下街に地下書店街「誠品R79」をプレオープンしたばかり。
 
文化部(日本の文部科学省に類似)の鄭麗君部長(大臣)は、「呉清友董事長が創業した誠品書店は、台湾の読書文化や環境に良い影響をもたらした。この約30年間、台湾の日常にとって大切な文化的風景を作り上げてきただけでなく、台湾の生活美学をリードし、そして世界が注目する台湾の文化ブランドを作り上げた」と評価し、文化部を代表して、呉清友董事長に心から敬意を表すると述べた。
 
 

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