2024/05/18

Taiwan Today

文化・社会

陳金鋒さん、「火の玉」の本塁打で台北ユニバの聖火台に点火へ

2017/08/17
ユニバーシアード台北大会における最後の聖火ランナーは元大リーガーの陳金鋒さん(写真)が務めることに。聖火台はそのバットから飛び出す「火の玉」で点火される。(行政院体育委員会=現・教育部体育署サイトより)
2017年夏季ユニバーシアード台北大会における最後の聖火ランナーは元大リーガーで、その長打力から「台湾巨砲(台湾の巨大な大砲)」と呼ばれた陳金鋒さんが務めることに。聖火台はそのバットから飛び出す「火の玉」で点火される。
 
昨年引退した陳金鋒さんは台湾の野球界を代表する元野球選手。1999年に兵役を終えると、米大リーグのロサンゼルス・ドジャースと契約し、台湾の野球選手が渡米して活躍する道を切り開いた。
 
ユニバーシアード台北大会は台湾のスポーツ史上最大の国際総合スポーツ大会。2009年には台湾南部の高雄市でワールドゲームズ、北部の台北市で「聴覚障害者のオリンピック」とされるデフリンピックが開かれたが、ワールドゲームズでは聖火台への点火セレモニーは行われず、デフリンピックでは陸上選手の安慶隆選手が点火した。
 
ユニバーシアード台北大会の開幕式では4人の聖火ランナーが聖火を陳金鋒さんに手渡す。陳金鋒さんはバットを持ち、ボールに点火するとトレードマークの鋭いスイングでボールを聖火台に向けて打ち放つ。ボールは美しい弧を描いて聖火台に向かい、聖火がともるという。
 
陳金鋒さんは、台湾出身で初めての大リーガー。国際試合における中華民国(台湾)の代表チームでは20年近く四番打者として活躍し、台湾の野球ファンにとっての永遠の「台湾巨砲」。2016年9月18日に18年間の現役生活に別れを告げた。蔡英文総統は陳金鋒さんが引退した日、自身のフェイスブックで、「陳金鋒さんは勝ち負けを超越し、台湾を団結させる人物だ。彼は我々の時代の台湾精神だ」と称えた。
 
陳金鋒さんは1999年に米国に渡り、2002年に大リーガーとなった。2007年に陳金鋒さんに続き、台湾出身で2人目の野手の大リーガーとなった胡金龍選手(現・富邦ガーディアンズ=Fubon Guardians)は陳さんについて、「建国の父である孫文博士に匹敵する。彼が好成績をあげたことで、台湾の野球選手に、大リーグに挑戦する資格があることが証明されたのだから」と話している。
 

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