2024/05/03

Taiwan Today

文化・社会

国立台湾大学公共衛生学院、アジア初CEPH認証取得

2017/08/30
国立台湾大学公共衛生学院(=公衆衛生の学部及び大学院)は29日に記者会見を開催し、同学院が公衆衛生大学の認証機関である米国公衆衛生大学院協会(CEPH)の認証を受けたことを明らかにした。アジアの大学がこの認証を受けるのは初めてのこと。写真前列左から3人目は国立台湾大学公共衛生学院の詹長権院長。(中央社)
国立台湾大学公共衛生学院(=公衆衛生の学部及び大学院)は29日に記者会見を開催し、同学院が公衆衛生大学の認証機関である米国公衆衛生大学院協会(Council of Education for Public Health、略称CEPH)の認証を受けたことを明らかにした。アジアの大学がこの認証を受けるのは初めてのこと。公衆衛生の研究者でもある陳建仁副総統が祝電を送り、同学院が果たしてきた公衆衛生教育のクオリティ向上に対する貢献を評価した。
 
国立台湾大学の張慶瑞代理校長(=学長代理)は、公衆衛生はこれまで台湾社会に対して数々の重大な貢献をしてきたと指摘。公衆衛生の発展は医療とも密接な関係があり、世界的にも名を知られる国立台湾大学医学院との相乗効果で、台湾の公衆衛生と医療を世界に誇れるようにしてほしいと期待を寄せた。張代理校長はまた、国立台湾大学公共衛生学院のCEPH認証取得が、公衆衛生教育の徹底した国際化に貢献し、将来的には国際社会と足並みを揃え、より多くの留学生を引き付けられるよう期待していると述べた。
 
国立台湾大学公共衛生学院の詹長権院長によると、同学院はアジアで初めてCEPH認証を取得した大学となった。詹院長は「台湾の高等教育にとって非常に誇るべきことであり、国立台湾大学及び中国信託慈善基金会の協力に感謝する。また、CEPH認証を受けるのは容易なことではなく、教員及び学生たちの努力を評価して欲しい」と述べた。
 
詹院長によると、CEPH認証を得たことで、これからは世界各国の有名校と同じ土俵で勝負することになる。しかし、この挑戦は、同時にチャンスももたらしてくれる。国立台湾大学公共衛生学院は、CEPH認証を受けることで、同認証を受けている大学と合同で学生集めを行うことができるからだ。公衆衛生を学ぼうと思う世界各地の学生は、インターネットで登録するだけで、これらの学校の資料を閲覧することができる。台湾大学公共衛生学院もそのうちの1つに加わり、インターネットを使ったペーパーレスの大学申請という新たな形式が、最大限の効果を発揮することが期待されている。
 
台湾大学公共衛生学院は2006年からCEPH認証の申請準備を始め、2年前に正式に申請。今年6月になってようやく、世界107校目に認証が認められた。今後は、イエール大学やハーバード大学といった世界トップレベルの大学と、学生の誘致において競争を繰り広げることになる。
 
詹院長によると、台湾大学では公衆衛生の学部・大学院が医学部から独立していることや、公衆衛生学科が40数年の長い歴史を持つこと、他国と比べて教員が豊富であることなどが、CEPH認証取得の決め手となった。また、CEPH認証を取得している他大学に比べると、学費が安く、修士・博士課程のみならず、学士課程もCEPH認証を得ているのが強みだ。このため、中国語を学習したいと考える海外の留学生をより多くひきつけられる可能性があると期待されている。
 
この記者会見には、今年、台湾大学公共衛生学院で修士号を取得したばかりの米国人留学生、Brittany Killianさんが同席した。Brittany Killianさんは「もし米国での就職を考えるのなら、CEPH認証は非常に重要だ」と指摘。CEPH認証は、取得した学位の品質が非常に高いことを意味するため、米国では多くの企業や組織がCEPH認証を取得した大学の卒業生を採用したがるのだという。Brittany Killianさん自身も、留学先を考えていたとき、台湾大学公共衛生学院がCEPH認証の申請準備を進めていることを知り、これが台湾留学を決める重要な決定要因になったという。このほど台湾大学公共衛生学院がCEPH認証を取得したことで、Brittany Killianさんが米国あるいは世界各地で面接を行ったり、求人に応募したりする際、非常に有利になるのだという。
 

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