2024/05/02

Taiwan Today

文化・社会

台湾で44年間英語教育、英国籍シスターに国民身分証

2017/09/19
文藻外語大学のイギリス人名誉教授でシスターの麦蕾(Ellen Mary Elizabeth Mylod)さん(写真)は台湾で英語教育に携わって44年。18日に高雄市の陳菊市長から国民身分証を受け取った。(中央社)
文藻外語大学(台湾南部・高雄市)のイギリス人名誉教授でシスターの麦蕾(Ellen Mary Elizabeth Mylod)さん(84)は台湾で英語教育に携わって44年。18日に高雄市の陳菊市長から国民身分証を受け取り、同市にとって、特殊な功績により帰化が認められた初めての外国人となった。
 
陳菊高雄市長は18日午後、高雄市民政局の張乃千局長らの案内で文藻外語大学の化雨堂を訪れ、麦蕾さんに「帰化国籍許可証」、「戸口名簿」(日本の住民票に類似したもの)、中華民国国民身分証を手渡して、台湾の外国語教育に対する麦蕾さんの貢献を表彰すると共に感謝した。授与の式典にはカトリック高雄教区の劉振忠大司教が立ち会った。
 
「台湾の公民になれたと、にわかには信じがたい」とする麦蕾さんは、40年あまり自分の目は青いままで中国語もあまり上手ではないが、それでも「自分は台湾人だ」と思って久しく、自らの心はずっと前から台湾に属していると話した。麦蕾さんは報道陣に対し、40年あまりにわたって様々な出来事を目にしてきたが、どれも昨日のことのようだと語り、台湾に派遣されることになった当時は台湾がどこにあるのかも知らなかったと明かした。台湾に来た1年目は中国語が話せず、外では人との意思疎通が難しいこともあったがなんとか乗り切った。台湾で最初に覚えた言葉は、「私は台湾人だ」というもので、麦蕾さん自身ずっと、「自分は台湾人だ」と自負してきたという。
 
麦蕾さんが40年あまりを1日のごとく、黙々と奉仕してきたことに陳菊高雄市長は深く感謝。台湾には多くの外国人神父とシスターがいて、これらの人たちは血統こそ台湾の人ではないが、それ以外は台湾の人よりもさらに「台湾」だと強調、麦蕾さんに、「中華民国の国民となり、高雄市の市民になられたことを大いに歓迎する」と麦蕾さんを暖かく迎え入れた。
 

ランキング

新着