2024/04/29

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文化・社会

台北市と新北市の公共交通機関、「乗り放題」の定期券が登場

2018/03/13
台北市と新北市、乗り合いバス会社、レンタサイクルのYouBike、台北都市交通システムが共同で、これら交通機関を30日間乗り放題とする定期券を4月に発売する。価格は1,280台湾元。写真はこの定期券の発売を発表した台北市の柯文哲市長(左から5人目)と新北市の朱立倫市長(左から4人目)。(中央社)
市民の負担軽減と公共交通機関利用の奨励を目的とし、台湾北部の台北市と新北市、乗り合いバス会社、レンタサイクルのYouBike、台北都市交通システム(MRT=台北捷運株式会社)が共同で、これら交通機関を30日間乗り放題とする定期券を発売する。価格は1,280台湾元(約4,612日本円)で4月16日に発売。
 
同定期券は、使い始めた日から30日間、MRT並びに台北市と新北市の乗り合いバスを無制限に利用出来る。また、YouBikeは最初の30分間が無料となる。3月13日から購入予約を受け付ける他、すでに市民が持つICカード乗車券のイージーカード(悠遊卡)通常版、イージーカード機能を備えたクレジットカードの「悠遊聯名卡」、悠遊デビットカード(有効期限が60日以上必要)に定期券の設定が可能。高齢者を対象としたイージーカードの「敬老卡」及び心身障害者を対象とした「愛心卡」、子どもや高齢者、心身障害者用の「優待卡」、学生用の「学生卡」などの特殊カードは対象外。同定期券は所有者以外の使用は認められない。乗り放題定期券は購入から30日以内にMRTかバスで使用を始めなければ失効する。失効して無駄にしたくなければ払い戻し手続きをとってから再購入することになる。その場合は手数料が必要。
 
また、最初に使用する時はMRTかバスでなければならず、YouBikeは利用できない。YouBikeを利用するにはYouBikeの会員となり、そのカードのナンバーを登録することが必要。そうしてはじめて台北市のYouBikeを利用する際、最初の30分間が無料になる。
 
使用有効期間(30日間)が満了した場合は改めて購入すればいいが、満了の10日前(21日目)からMRTの窓口で継続購入が可能。また、定期券を購入せずとも、そのイージーカード自体は引き続き使用可能で、MRT、バス、YouBikeを利用出来るが、その場合は通常のイージーカードの運賃計算方式となる。
 
定期券の使用を開始してからの廃棄(返却)は使用開始から30日間の有効期限内ならば可能。所有者がMRTの窓口で手続きすれば、返却の規定に従って処理される。有効期限を超えたものは受理しない。定期券の返却に伴う払い戻し金額は、経過日数に応じた引き落とし基準額及び手数料20台湾元(約72日本円)を定期券の価格から差し引いた残額をイージーカードのチャージ金額として残す。引き落とし基準額は1日目が180台湾元(約648日本円)で、2日目からは毎日130台湾元(約468日本円)。経過日数は使用開始から返却日までの日数で、引き落とした結果マイナスとなる場合、払い戻しは行われない。経過日数10日でマイナスとなり、払い戻しが受けられないことから、発行側では有効期間を使い切ることを勧めている。
 
台北市の柯文哲市長と新北市の朱立倫市長は12日、一緒にMRTに乗って大安公園駅を訪れ、4月16日に同定期券を発売し、価格は1,280台湾元だと宣言した。朱立倫新北市長は、現在MRTの利用者は1日平均で延べ約200万人、バスの利用者は延べ210万人だと説明すると共に、利用者の増加とそれによる大気汚染緩和の効果に期待した。柯文哲台北市長は、市内の車両が増え続ける中、交通状況の悪化を食い止めていることを評価しながらも、交通問題の抜本的な解決にはより多くの市民が公共交通機関を利用することが必要だと強調した。
 
 

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