米フォーブス誌はこのほど、今年度の「世界のスポーツ界で最も影響力のある女性（Most Powerful Women in International Sports）」を発表、台湾の野球審判員でテレビドラマ、『通霊少女（The Teenage Psychic）』のモデルとなった劉柏君（Sophiyah Liu）さんが19位に選ばれた。『通霊少女』は劉さんが学生時代に道教の廟で霊媒師を務めていたエピソードをモデルにした物語。また、野球ファンにさらによく知られていることは、小さい頃から野球が大好きだった劉さんが台湾初の女性審判員となり、過去10年あまり女子野球の普及に努力していること。現在、劉さんは社会福祉団体の励馨基金会に所属し、各界から寄付された物資の管理を担当している。昨年には台湾の十大傑出青年にも選出された。
劉さんは大学時代から少年野球の研修キャンプでボランティア活動を行ったり、へき地の野球チームのために野球道具の寄付を募ったり、子どもたちと一緒に練習したりしてきた。そんな中、誤審が原因で試合に敗れた少年が悲しんでいる姿を見て、自ら審判員になるための訓練を受けると決めた。劉さんが「性別」の枠を乗り越え、男性が中心の野球審判員の世界に加わって10年あまり、その間の苦楽はみな、彼女と台湾の若い審判員たちとの共著、『堅持、與自己対決的勇気（堅持/自分と戦う勇気）』に記されている。
フォーブスの「世界で最も影響力のある女性100人」のうち、「世界のスポーツ界で最も影響力のある女性」は主に4大基準を根拠に選出される。この基準はスポーツ分野での個人、もしくは会社の金銭的な収入、メディアで取り上げられる程度、影響を及ぼす範囲、そしてスポーツの上での社会的影響力。今回の評定では六大州（アジア、欧州、アフリカ、北米、南米、オセアニア）の19カ国から25名が選ばれた。年齢は24歳から63歳で、スポーツ選手、チームの経営者、スペシャルオリンピックスの執行長、スポーツ産業のリーダーなども選出された。