2024/05/05

Taiwan Today

文化・社会

衛武営国家芸術文化センターが10月グランドオープン、アジアの文化的拠点へ

2018/09/06
文化部(日本の文部科学省に類似)の鄭麗君部長(大臣、左)は5日、台湾南部初の国家レベルのイベントホールと位置付けられる衛武営国家芸術文化センター(高雄市鳳山区)を、行政法人国家表演芸術中心(ナショナルパフォーマンスアートセンター)の傘下に組み込むための式典を開催した。鄭部長はその象徴として、衛武営国家芸術文化センターの建築模型を行政法人国家表演芸術中心の朱宗慶董事長(右)に手渡した。写真は、模型の屋根部分をカメラに向けたもの。(文化部)
台湾南部初の国家レベルのイベントホールと位置付けられる衛武営国家芸術文化センター(高雄市鳳山区)が10月にグランドオープンする。文化部(日本の文部科学省に類似)の鄭麗君部長(大臣)は5日、衛武営国家芸術文化センターを行政法人国家表演芸術中心(ナショナルパフォーマンスアートセンター)の傘下に組み込むための式典を開催した。これにより、国家表演芸術中心の傘下に、台湾北部・台北市の国家両庁院(ナショナルシアター、ナショナル音楽ホール)、台湾中部・台中市の台中国家歌劇院(National Taichung Theater)、それに高雄市の衛武営国家芸術文化センターが組み込まれた。
 
衛武営国家芸術文化センターは107億台湾元(約386億日本円)を投じ、15年近くの歳月をかけて建設したもの。鄭部長は、「国家表演芸術中心の朱宗慶董事長の下、国家両庁院、台中国家歌劇院、衛武営国家芸術文化センターは、台湾のパフォーマンスアートを世界へ向けて飛び立たせることになるだろう」と述べた。また、衛武営国家芸術文化センターで多くの芸術家が優れたパフォーマンスを披露し、そして高雄を工業都市から文化都市へと発展させるよう期待していると述べた。
 
鄭部長はさらに、衛武営国家芸術文化センターが舞台で活躍する人だけでなく、舞台裏で作業するスタッフに至るまで、さまざまな人材を育てる場となり、台湾と世界の芸術文化を結びつけるプラットフォーム、ひいてはアジアにおける新たな文化的拠点になるよう期待を寄せた。
 
鄭部長は式典の中で、衛武営国家芸術文化センターの建築模型を朱宗慶董事長に手渡した。これは、文化部から行政法人国家表演芸術中心へ、衛武営国家芸術文化センターの運営が移行したことの象徴であり、国家表演芸術中心の傘下にある3つのイベントホールが、台湾のパフォーマンスアートのために一致団結して努力してほしいという鄭部長の願いを込めたもの。
 
これを受けて朱宗慶董事長は、衛武営国家芸術文化センターの建設が決まり、そして竣工に至るまでの過程は、いずれも自分にとって驚きの連続であったと指摘した。また、この過程で汗水を流し、一致団結して困難を克服してきたすべての人々に感謝すると述べた。朱董事長はさらに、台中国家歌劇院の完成によって文化・芸術の求心力が生まれた例を挙げ、衛武営国家芸術文化センターの完成後も、より多くの芸術・文化分野の人材を引き付けることができるだろうと述べた。
 
実際、衛武営国家芸術文化センターは高雄メトロの沿線にあり、同じ沿線には駁二芸術センター、海洋文化暨流行音楽センター、高雄文化センター、大東文化芸術センターなど様々な文化施設が点在している。
 
衛武営国家芸術文化センターの施設設計はオランダの建築家、フランシーヌ・ ホウベン女史が請け負った。グランドオープンは10月13日の予定。
 

ランキング

新着