2024/05/17

Taiwan Today

文化・社会

台北メトロ環状線が19日に試乗スタート、電子乗車券なら無料に

2020/01/17
台北メトロ環状線(写真)の第1段階区間で19日に試乗がスタートする。電子乗車券ならば同環状線区間は無料に。新北市内での移動が大いに便利になるものと期待される。(中央社)
台湾北部・新北市の侯友宜市長は16日午前、建設中の台北捷運環状線(台北メトロ環状線)を視察した。同環状線は台北メトロのブラウンライン(文湖線)と同様、車内に運転士や車掌がいない無人自動運転方式の中量軌道輸送システム。侯新北市長は、試乗のための運行に関する交通部(日本の国交省に類似)の許可がすでに届いていることを説明、19日より毎日午前10時から午後4時まで無料での試乗を実施すると述べた。
 
試乗期間中、台北メトロを電子乗車券で利用し、環状線の駅で乗り降りした場合、環状線の部分は料金が差し引かれない。それ以外の区間は通常通りの課金がなされる。また、電子乗車券ではない、片道トークン(コイン型乗車券)を使った場合は優遇の対象にならない。
 
試乗期間における運行間隔はラッシュ時以外のダイヤとなり、原則的には8分に1本の頻度で運行する。また、試乗者の数に応じて機動的な増発も行う。正式に開業してからの運行間隔は、ラッシュ時では4分から7分、それ以外は5分から10分とされている。
 
今回試乗が始まるのは同環状線の第1段階区間で、14ある駅のうち8つの駅で乗換えが可能。これにより台北メトロと桃園メトロ空港線がつながり、1日の利用者数は延べ11万人に達するものと予想される。また、通勤時間も最高で20分間短縮できるということ。
 
第1段階区間は全長15.4キロメートルで駅は14。地下駅が1カ所で高架駅が13カ所。さらに車両基地(新店十四張農業区)が1カ所設けられている。総工費は約699億7,300万台湾元(約2,543億日本円)で、そのうち485億1,400万台湾元(約1,763億日本円)を新北市が負担した。
 
環状線は台北メトロにおける従来の路線、ならびに建設中の路線と多くの駅でつながる。大坪林駅ではグリーンライン(松山新店線)に、十四張駅ではカーキライン(安坑線=ライトレールで建設中)に、景安駅と頭前庄駅ではオレンジライン(中和新蘆線)に、中和駅ではライトグリーンライン(萬大線=建設中)に、板橋駅と新埔民生駅ではブルーライン(板南線)に、新北産業園区駅では桃園メトロ空港線に乗り換えられる。
 
従来の台北メトロは放射線状に広がっており、台北市の中心から外に向けて各地をつないでいる。このため台北メトロで、台北市をドーナツ状に取り囲む形の新北市にある駅から駅へと移動するには、台北メトロでいったん台北市に入り、別の路線に乗り換えて再び新北市に戻ってくる必要がある。例えば新北市の板橋区から三重区を目指す場合、まずブルーラインで台北市の中心へと向かい、忠孝新生駅でオレンジラインに乗り換えて迴龍方面に向かわなければならない。しかし環状線開通後、板橋駅と三重駅の間には3つの駅しかなくなる。少なくとも20分は節約できるという。
 
環状線では重点駅を選んだ上で、台北メトロのオレンジライン、ブルーライン、グリーンラインが新北市を通る部分を結びつけており、台北市を中心に同心円を描く形となる。将来は新北市の新荘区、三重区、板橋区、景安、新店区などで、環状線を利用することで台北市の中心を迂回せずとも別の区に行くことが出来るようになる。
 
 

ランキング

新着