2024/05/18

Taiwan Today

文化・社会

「令和三羽烏」の一人、台湾出身の許家元が「十段」に就位

2021/06/08
日本で活動する囲碁のプロ棋士、許家元さんが「十段」を獲得。7日に開かれた就位式には謝長廷駐日代表もかけつけて祝福すると共に、新型コロナワクチンを提供した日本に感謝した。写真は「十段」の免許状を手にする許家元さん。(自由時報より)
新型コロナウイルスの猛威で台湾社会に暗いムードが漂う中、海外で暮らす「台湾囝仔」(台湾のこども。ここでは台湾出身の人の意味)がその活躍ぶりで故郷を元気づけている。台湾出身の囲碁のプロ棋士、許家元さんは現在23歳で日本を拠点に活動。許家元さんは今年、日本の産経新聞社などが主催した「第59期十段戦」(棋戦名称は大和ハウス杯十段戦)で芝野虎丸十段(当時)に挑戦し、4月末に行われた挑戦手合い五番勝負の最終局で黒番中押し勝ち、戦績を3勝2敗として日本の七大タイトルの一つ「十段」を獲得した。7日に行われた就位式には台湾の謝長廷駐日代表もかけつけて祝福、また祝辞の中では日本がこのほど台湾に新型コロナウイルスワクチン124万回分を無償提供したことに感謝した。
 
許家元さんは2018年の「碁聖戦」で当時七大タイトルを独占していた日本の第一人者、井山裕太「七冠」に挑戦し、3連勝で初めてタイトルを獲得。「碁聖」は1年で明け渡したものの、初戴冠から3年後の今年「十段」を奪取することに成功した。七大タイトルを二期(「碁聖」と「十段」)獲得したことで、規定に基づき段位も八段から囲碁の最高段位である九段に昇段した。
 
7日に開かれた就位式では謝長廷駐日代表が台湾を代表して祝辞を述べ、許家元さんの活躍ぶりは囲碁を通じた台日交流を促進すると称えた。謝代表はまた祝辞の中で、日本がこのほど新型コロナウイルスワクチン124万回分を台湾に無償提供したことに謝意を表した。
 
許家元さんと21歳の芝野虎丸九段(現在は「王座」保持)、23歳の一力遼九段(現在「天元」と「碁聖」を保持)は年齢が近い上、実力も伯仲しており、「令和」時代最強の3棋士という意味合いで「令和三羽烏」と呼ばれている。
 
 

ランキング

新着