2024/05/20

Taiwan Today

文化・社会

蔡総統が「台湾文化協会」創設から百年の活動に出席、「『世界の台湾』のため団結を」

2021/10/18
蔡英文総統が17日、「台湾文化協会」が創設100年となることを記念する活動に出席して先人たちの努力に感謝、今後も「世界の台湾」のため国民が団結して努力するよう願った。写真はあいさつする蔡総統。後ろに映し出されているのは黄土水のレリーフ『水牛群像』。(総統府サイトより)
蔡英文総統が17日午後、台北市中山堂(台湾北部・台北市)で行われた「『百年追求・世紀之約』台湾文化協会一百年紀念会」に出席し、先人たちの努力によってこんにちの台湾が築かれたことに感謝すると共に、これからも「世界の台湾」のため国民が一丸となって努力するよう願った。同「紀念会」は日本統治時代の1921年10月17日に当時の知識人らが台湾文化発揚のために「台湾文化協会」を創設してから100年となることを記念して開かれたもの。同協会は当時、進歩的な理念と価値観を広めて台湾の人たちの自由と権益の獲得に努めるなど、その後の台湾の発展に少なからず影響を与えたとされる。
 
蔡総統はあいさつの中で数日前に台湾の彫刻家、黄土水の名作『甘露水』が半世紀近くを経て再び人々の眼前に姿を現したことに触れ、この伝奇的な彫刻作品は自信に満ちた姿で、100年前の芸術家が台湾社会の進歩に対して抱いていた期待を伝えていると指摘。その上で、『甘露水』が発表された1921年は「台湾文化協会」が創設された年だとし、同協会創設100年の「紀念会」が「偶然にも」、黄土水の遺作となった大型レリーフ『水牛群像』を収蔵する台北市中山堂で行われていることを歓迎した。
 
蔡総統は、それが黄土水であるか、「台湾文化協会」を創設した林献堂、蒋渭水、蔡培火、頼和などであるかにかかわらず、これら先人たちはみな台湾を熱愛していたのみならず、強烈なアイデンティティと使命感を持っていたと強調、「100年後のこんにち、黄土水が願った芸術面での『フォルモサ時代』、『台湾文化協会』の主張した『台湾は台湾人の台湾』と『世界の台湾』、こうした信念はいずれも台湾人に自信を持てと告げているのだ」と語った。
 
蔡総統はそして、「今日、我々には単なる一つの団体もしくは時代を記念するだけでなく、彼らの精神を受け継ぐ必要がある。これからも台湾の文化を台湾の進歩を推し進めるパワーにしなければならない」と呼びかけた。
 
蔡総統は、「台湾文化協会」の先人たちが期待した自由な時代はすでに到来したとして、現在の台湾では文化の発展や展示・公開の形式を政府が禁止することはなく、人民の言論と表現の自由も保障されていることを説明。蔡総統は、「人は自由でなければ飛翔することが出来ない」として、先人たちが努力したことでこんにちの台湾が築かれたことに感謝し、これからも「世界の台湾」のため人々が一丸となって努力するよう希望した。
 
その後、蔡総統は「紀念会」に参加したゲストたちと共に文化芸術団体による伝統とロック、流行と地元文化などを融合したライブを観賞した。
 
 

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