国家発展委員会(国発会=日本の省レベルに相当)は11日、交通部(日本の国交省に類似)が提出した「恒春観光鉄路可行性研究(鉄道実行可能性研究)」を承認した。同計画は、台湾南部・屏東県にある在来線・台湾鉄道の内獅駅から南方に延伸、新枋山、楓港など7つの駅を新設するもので、環境アセスメントを順調に通過して建設が始まったならば、最速で2026年6月に営業運転を開始できるということ。
交通部の計画によると、同鉄道の範囲は内獅駅が起点。初歩的な計画では新たに全長37.72kmの線路を敷設、新枋山、楓港、竹坑、海口、車城、五里亭、恒春の7駅を新設、合わせて内獅駅もリニューアルする。総工費は199億台湾元(約704億日本円)。順調に環境アセスメントを通過して建設が始まれば、2026年6月に開通が可能だという。
恒春観光鉄路(鉄道)は当初は単線とし、海口駅にクルーズ式観光列車が停車していられるレールを設ける。内獅、海口、恒春は三等駅(台湾鉄道の駅には現在、特等駅から信号場まで7つの等級が存在する)とし、その他の駅は簡易駅の予定。ただ、運輸システムの選択、正確な路線と駅の地点などは総合的な計画と詳細な分析、比較を行った上で確定する。
観光鉄道の計画では、平日は1時間に1本、休日は観光需要に応じて1時間に2本を運行する。在来線・台湾鉄道の新左営駅から恒春駅まで各駅停車で141分、「直達車(快速列車)」では90分を目指す。