米マスターカードが発表した最新の「2017世界ムスリム(イスラム教徒)旅行インデックス(GMTI)」によると、ムスリムの旅行者は2015年の延べ1億1,700万人から昨年は延べ1億2,100万人へと増加。2020年には延べ1億5,600万人に増え、全世界の旅行市場全体の10%を占めるまでになるという。
ムスリムの人たちの旅行先ランキングで、今年はアジアにおけるイスラム協力機構(OIC)加盟国以外の国が順位を上げており、アジア各国がムスリムの人たちの呼び込みで競い始めたことが示された。
今年の世界ムスリム旅行インデックスは平均で45.9ポイント。アジアは57.2ポイントで、五大陸のうちトップとなっている。中華民国(台湾)の順位は7位ながら、同インデックスは2.3ポイント増の52.4ポイントで、その増加幅はOIC非加盟国のうち2番目に大きかった。
中華民国(台湾)の同インデックスが昨年から大きく増えた主な原因は、「宿泊施設の選択肢の多さ」と「ムスリム旅行者に対する意識の高さ」の2項目の指標がいずれもOIC非加盟国のうち3位と高いこと。そして、「空港施設へのアクセス」と「礼拝所へのアクセス」の2つの指標がそれぞれ16ポイントと9ポイント増えたこと。
OIC加盟国ではマレーシアが82.5ポイントで世界ムスリム旅行インデックスのトップ。アラブ首長国連邦の76.9ポイント、インドネシアの72.6ポイントがそれに続く。