2024/05/17

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豊原客運6506路線、標高3,275mを走る迂回ルート廃止

2018/11/08
台湾中部・台中市の豊原から梨山までの片道190㎞を6時間かけて走り、1日1往復する豊原客運公司の長距離バス「6506路線」が、台中市に隣接する南投県(台湾中部)や花蓮県(台湾東部)への迂回ルートを止めることになった。中横便道(台8臨37線)で近く、中型バスの運行が認められるようになるため。(ブログ「我的母鹿」提供、中央社)
台湾中部・台中市の豊原から梨山までの片道190㎞を6時間かけて走り、1日1往復する豊原客運公司の長距離バス「6506路線」が、台中市に隣接する南投県(台湾中部)や花蓮県(台湾東部)への迂回ルートを廃止する。中横便道(台8臨37線)で近く、中型バスの運行が認められるようになるため。
 
台湾の中央部を東西に横断する唯一の自動車道「中部横貫公路(通称は中横公路)」は、1999年9月21日に発生した台湾大地震で上谷関から徳基までの区間が寸断された。豊原客運公司が運行する長距離バス「6506路線」は、台中市豊原区と台中市和平区梨山里を結ぶ路線の運行を維持するため、台中市の南側に隣接する南投県と東側に隣接する花蓮県を通る大きな迂回ルートを取ることを決めた。このルートは途中、海抜3,275mの武嶺農場(南投県)を通るもので、このため「台湾で最も海抜の高い山岳地帯を走るバス」と呼ばれるようになった。
 
「6506路線」は合歓山(標高3,417m、南投県と花蓮県の県境に位置する)が冠雪する冬季にも運休せず、毎日乗客を乗せて走るだけでなく、山間部に住む村民のために新聞や物資を運んでいた。先住民族集落の学童たちにとってはスクールバスの役目も果たしており、「6506路線」は人情味あふれるバスとして知られていた。メディアでもたびたび取り上げられ、のど飴のテレビCMのロケが行われたこともある。
 
豊原客運公司によると、「6506路線(豊原-梨山)」は近く、台中市内を走る「市バス」として再編成される。新たなルートは、「中部横貫公路」の一部である中横便道(台8臨37線)を走り、台中市の谷関地区、徳基水庫(ダム)、新佳陽地区を通って梨山へ向かうものとなる。このため、南投県の国姓郷、埔里鎮、仁愛郷、花蓮県の秀林郷を走っていた迂回ルートは廃止される。また、迂回ルートの一部だった福興橋から大坪まで、それに埔里旅客中心、埔里、霧社、国民賓館、翠峰、武嶺、松雪楼、大禹嶺などでの停留所では、「6506路線」が走らなくなる。
 
「6506路線」の迂回ルートが廃止された場合、「台湾で最も海抜の高い山岳地帯を走るバス」の座は、南投客運公司が運営する「6658A(清境農場-武嶺-合歓山)」に譲られる。合歓山、武嶺、松雪楼などを通るバスで、毎日運行しているが事前の予約が必要。

なお、新しいルートでの運行開始日は、台中市交通局が後日発表するとしている。


外交部の公式YouTubeチャンネル「潮台湾(Trending Taiwan)」では、豊原客運「6506路線」を紹介する動画を日本語字幕付きでご覧いただくことができます。

 

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