交通部（日本の国交省に類似）では国内外のサイクリング愛好家を引き付け、台湾の観光業と自転車産業の発展につなげるため、来年を「自行車旅遊年」（自転車旅行イヤー）と位置づけている。この「自行車旅遊年」の始動を控え、交通部観光局（日本の観光庁に相当）は28日、北海岸白沙湾（台湾北部・新北市）のビジターセンターで「2021自行車旅遊年 跟喔熊騎遊台湾」（2021年自転車旅行イヤー 「台湾オーベア」と自転車で台湾を旅しよう）イベントを開催し、来年の自転車旅行ブームに弾みをつけた。「台湾オーベア」は交通部観光局のマスコット（中国語では「喔熊組長」）。
28日のイベントは「多元的な16のサイクリングコース」を軸に、北海岸の自然景観とサイクリング道路を生かして企画され、交通部観光局のマスコット、「台湾オーベア」が海岸沿いの美しい景色を紹介した。観光局は、来年は台湾の内外からより多くの人たちがやって来て自転車で台湾を旅し、台湾の魅力を体験してくれることに期待を寄せた。
イベントにはサイクリングファンが大勢参加して大変なにぎわいとなった。観光局では「自行車旅遊年」の推進に合わせて各国家風景区管理処のサイクリング道路ネットワークを統合、各地の観光エリアと自転車、飲食・宿泊・旅行、地元の業者を結びつける考え。また、旅行会社とも提携して市場開拓に努め、ツアープランを販売するとしており、今回「多元的な16のサイクリングコース」と「五大コースタイプ」を打ち出した。「五大コースタイプ」とその「16コース」は以下のとおり。
「浜海線」（海沿いコース）：北海岸路線（金色水岸・双湾・湾塔・萬金）、雲嘉南浜海路線（嘉義・糖鉄）、雲嘉南濱海路線(台江)、東海岸路線(馬到成功)、澎湖路線（菊島）の5コース。
②「河浜線」（河畔コース）：宜蘭浜海・蘭陽平原路線（噶瑪蘭線）、大鵬湾路線（大鵬湾）の2コース。
③「環山線」（山循環コース）：東北角路線（黄金山海線）、花東縦谷路線（洄瀾曼波）、花東縦谷路線（温泉巡礼・森林遊追蹤・板塊騎遇）、日月潭路線（日月潭）、参山路線(獅頭山)、参山路線(田水)の6コース。
④「山岳線」（山岳コース）：茂林路線（高雄山城）
⑤「田園線」（田園コース）：西拉雅路線（菱波官田）、花東縦谷路線（原郷尋音・波光稲波・観山親水）の2コース。
「多元的な16のサイクリングコース」はニーズや好みの異なる様々なグループにマッチするほか、旅行者がそれぞれの事情に合わせて半日コース、1日コース、さらには数日間のコースを計画出来るようにする。交通部観光局はこの16コースで、自転車を本当の意味で人々が年齢を問わず楽しめる「国民運動」に出来ると意気込んでおり、サイクリング愛好家はもちろん、それ以外の人々も台湾の魅力を時速15キロメートルで体験してほしいと話している。