香港バードウォッチング協会が発起して行われている、世界的な絶滅危惧種・クロツラヘラサギの世界一斉個体数調査が今年は14日と15日に実施され、世界最大の越冬地、台南、嘉義、高雄の沿海地域に嘉義鰲鼓を加えた範囲で確認されたクロツラヘラサギは14日が1541羽、15日は1382羽だったことがわかった。
昨年確認されたのは777羽で、今年は2倍近くに。また、2010年の1185羽を上回り、過去最高となった。1541羽は昨年秋から台湾に飛来した個体の数においても最大。
台江国家公園管理処では、今年のクロツラヘラサギは2002年から始まった個体数調査と、昨年秋からの越冬期の数として最大で、主な原因は「暖冬」だと指摘、天候の変化がクロツラヘラサギが南下する時期に影響したとしている。
同管理処と国立台南大学では、昨年から台南市七股区に新たな生息地を共同で整備、伝統的な養殖方式による生息地を作り、クロツラヘラサギに一時的な滞在場所と食物を提供している。クロツラヘラサギが台湾に戻り、ベトナムやフィリピン、タイなどへ行かなくなる可能性もあると言う。