2024/05/05

Taiwan Today

観光

日本の「ゴミ拾いレンジャー」、エコと感謝で訪台

2012/03/08
田植え体験で自然な農業をサポート。写真は2月、嘉義県の小学生らによる田植え体験活動の様子。(中央社ニュースサイトより)

日本で昨年3月に起きた東日本大震災からまもなく1年。日本の非政府組織、NGO Earthは、震災発生時、台湾が真っ先に救援の手を差し伸べ、大きな援助と思いやりを寄せたことに対する感謝の気持ちを具体的な行動にするとして、台湾でゴミ拾い活動を展開する。

宜蘭県南澳郷での「原郷浄土播種祭(ふるさと浄土種まき祭り)」が開幕する3月10日、NGO Earthのメンバーが「ゴミ拾いレンジャー」に変身、台湾に住む日本人100人を招き、共同で自然農法への支持を示すため耕作に参加する。「ゴミ拾いレンジャー」の隊長は、台湾に住む日本人が3月10日から31日までの「原郷浄土播種祭」開催中に1~2日間の時間を作り、南澳郷で種まきや田植えをすることで、過去1年間にわたる台湾からの、震災被災地に対するサポートに恩返しするよう呼びかけると共に、より多くの人たちが台湾の自然農業(無農薬、無肥料)とゴミ拾いに加わるよう啓発したいとしている。NGO Earthは、テレビの特撮戦隊モノの扮装でゴミ拾いをすることで知られる。

南澳自然田は台湾で最大の自然農法農場で、自然、有機農業、自然な土壌と水質、並びに大地の脈動とが結びついた永続的な自然農法耕作エリア。海外からの旅人は作業をすることで宿泊施設と食事が提供され、農業を体験しながら深みのある旅の経験ができる。

この革新的な旅行モデルは、宜蘭県の「南澳郷自然田小農」、桃園県の「復興郷比亜外原郷好果小園」、南投県の「鹿谷凍頂好茶農芸」と「埔里山水好紙工芸集落」、高雄市の「美濃客家好芸設計」、屏東県の「小琉球黒潮好魚小島」など、稲田、果実、茶、紙工芸、客家工芸、漁業など異なる特産品を持つ小規模な集落6ヶ所を初期の計画対象としている。各集落の資源と生産品を結びつけ、契約による農業代行や、作業で旅行に代える方式、滞在しての深みある旅行などの多元的な旅行形態が企画されている。さらにはインターネットを利用、旅行者は自分が植えた農作物の成長過程をどこからでも確認することが出来、収穫物を「メイド・イン・タイワン」の優良商品として友人に贈ることも可能だという。

計画執行団体では、先住民族タイヤル族のふるさとである南澳郷で「原郷浄土播種祭」を行うことで、より多くの海外からの旅行者を引き付け、これらの人たちにはユニークな旅行形式により台湾の原始的な生態を探ってもらいたいとしている。南澳郷金岳集落の有名な牧師、林慶台氏は2011年に話題を呼んだ映画『セデック・バレ』で主役を務めた。3月10日には林慶台氏が、かつて緑色博覧会に出演した金岳小学校の子供たちを率い、タイヤル族の伝統的な歌と踊りで、「原郷浄土播種祭」の参加者と自然農耕が行われる土地の幸せを祈る。

南澳自然田では、「原郷浄土播種祭」の「1日田植え活動」に参加し、6時間作業した人には昼食と夕食、レンタル自転車を無料提供する。イベント当日、参加者は金岳集落のアワ畑か、南澳自然田の水田での作業を選ぶことが出来る。主催者側では、収穫時に参加者が再び台湾を訪れ、自らの手で実りを確かめてほしいとしている。

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