台湾北部、新北市瑞芳区は冬の季節、雨が多いため、人と猫が共生する「猫の村」として知られる同区「猴硐」では、猫愛好家らがインターネットを通じ、猫が雨風を避けられる「猫小屋」のオーナー制度を発起した。猫の習性を考慮して作られた木製の小屋には次々にオーナーを申し出る人が現れ、2軒の小屋のオーナーになった香港の旅客もいるという。すでに猴硐の歩道やベンチの下など50数カ所に猫専用の小屋が設置され、可愛らしくペイントされた小屋は新たな見どころとなっている。
地元の猫愛好サークルのメンバーは先ごろから、寒い冬の間、どのようにすれば猫に屋内で過ごさせることができるかをインターネットで議論。景観を破壊しないことを前提に、当局の合意を得て猫小屋のオーナー制度をスタート、地元にすみ着く猫のため、雨風をよけられる空間を提供している。
たくさんの小屋が設置されたが、「空家率」は低くなっており、大部分の「住民」は、人々が用意した小屋に満足しているようだ。小屋の中でぐっすり眠りこける猫や、小屋の中で目を輝かせて行き交う人々をじっと見つめる人見知りの猫もいるという。
50カ所余りに設置されている猫小屋は、一つひとつ異なる図柄と色合いでペインティングされている。街角のあちこちに見ることのできる小屋は、猫が雨風をよけられるだけでなく、冬の「猴硐」の街を彩り、猫の「住宅」が新たな見どころになっている。